「がん」は身近な病気 でも、「生きる」ための万一の備えは人それぞれ・・・

   がん治療への関心が高まっている。

   厚生労働省の「人口動態統計 2013年」によると、「悪性新生物(がん)」は死因のトップで、亡くなった人の28.8%を占めた。つまり、10人のうち3人が「がん」で亡くなっている、とても身近な病気なのだ。

安心して治療に専念できるのが「がん保険」

   フジテレビ系の情報番組「Mr.サンデー」や「とくダネ!」などでコメンテーターとして活躍していたジャーナリストの竹田圭吾さん(享年51歳)や、女優の川島なお美さんが肝内胆管がんのため、54歳の若さで亡くなったことで、改めて「がん」という病気の恐ろしさを知った人は少なくないはずだ。

   元プロレスラーでタレントの北斗晶さん(48)が、自身のブログで乳がんであることを明かしたのは、2015年9月だった。毎年検査を受けていたにもかかわらず、同7月に右乳房の全摘出を告知され、その手術を受けるまでの葛藤をブログに寄せたところ、大きな反響を呼んだ。手術は成功、いまも闘病生活を続けている。

   がんと闘うには手術や入院にかかる費用のほか、通院やその後の定期検診などの退院後の費用も必要になる。また、先進医療による治療を受けようと思えば、自己負担がさらに膨らむ場合がある。療養期間中には就業できなくなり、収入も減少するかもしれないから、その費用の総額は大きな負担になる。

   その負担を補い、万一のときにも安心して治療に専念できるように備えるのが、「がん保険」だ。

   しかも、がんはからだの部位やその進行にも早い遅いなどがあって、罹った人によって千差万別。当然、治療方法も手術のほか、通院による抗がん剤治療や放射線治療などがあり、治療期間も手術して数日で治ることもあれば、長期化するケースもあるとさまざま。再発の恐れもあるので、定期的な通院が必要になることもある。

   じつは医療保険の加入でも、がんの治療は給付の対象になるが、それだけで十分な保障が受けられるかといえば、そうでもない。

   がん保険に加入していれば、「がん」と診断されたときや、がんで入院したとき、手術したとき、抗がん剤治療で通院したときなどに、まとまった給付金が受け取れる。

   半面、がん保険は「がん」に特化した保険のため、がん以外の病気やケガは保障の対象外。また、がん保険は死亡リスクに備える保険ではないので、一般的に死亡保険金が少ないか、まったくない場合がある。

   万一のときの死亡保障は、がん保険と別に加入する必要がある。

   加えて、がん保険には医療保険にはない「待機期間」がある。一般的には、保障の開始日(申し込み、告知、初回保険料の支払いが済んだ日)からから90日間(待機期間)は、がんに対する保障はない。

   待機期間に「がん」と診断された場合は、保険契約そのものが無効(支払った保険料は戻る)になるので、健康なうちに加入することが必要だ。

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