インターネット上で事件加害者の名前を晒し、個人情報までも公開して私的に制裁する「ネット私刑」。最近では、家族や友人の情報までが真偽不明のまま拡散したり、犯罪行為を行ったわけではないのにターゲットにしたりと、過激化する一方だ。
「犯罪者に対するインターネット上の私刑」について、ネットユーザーたちはどう考えているのだろうか。
「集団リンチ、するべきではない」は4割以下
J-CASTニュースが2015年7月22日から10月7日にかけて実施したアンケート調査(全1602票)では「場合によるが、犯罪行為を行ったのだから仕方がないと思う」を選んだ人が41.9%で、最も投票率が高かった。
より積極的に「犯罪抑止にもつながると思うので、支持する」も19.0%あった。「仕方がない」を「消極的に認めるもの」ととらえると、全体の60%以上がネット私刑に理解を示しているという結果になった。
反対に、「ただの集団リンチにしか見えず、するべきではない」を選んだユーザーは35.7%だった。
事件起こしたら検索履歴に残るのは「当然の報い」?
同時に行った「忘れられる権利」についてのアンケート調査の結果も合わせて紹介したい。
「事件を起こした人物にも、個人情報や事件の詳細などがネットの検索履歴に表示されないようにする『忘れられる権利』が認められるべきだと思う?」という質問には、計1833票が集まった。そのうち約70%が「認められない方がいい」という見方を示した。
内訳は「事件を起こしたのならば一生検索履歴に残るのが当然の報いだと思う」を選んだ人が最も多く41.0%。「事件の詳細なデータなどを求める人のために、一部は残し続ける必要があると思う」も28.7%だった。
これに対して「本人が忘れられることを望んでいるなら、すぐにでも認められるべきだと思う」と「十分に罪を償いしばらくの年数を経たなら、認められるべきだと思う」を選んだユーザーはそれぞれ8.2%、20.2%にとどまった。