国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界記憶遺産に日本が申請したシベリア抑留関連の資料が登録されたことを受け、ロシア政府のユネスコ委員会のグレゴリー・オルジョニキゼ書記は「中国が『南京大虐殺文書』で行ったようなユネスコの政治利用だ」などと日本側の対応を非難した。2015年10月14日、ロシア国営のRIAノーボスチ通信が伝えた。
オルジョニキゼ氏は、「政治問題を国連機関に持ち込むことには反対する」として、日本側に登録の申請を行わないように働きかけていたという。こういった戦争関連の書類を申請することは「パンドラの箱を開けること」で、「日本はその箱を開けてしまった」と述べた。
記憶遺産への登録が決まった南京事件については「中国人にとって悲劇だったことは理解する」としながらも、
「同様の出来事は多くの国々で起きており、二国間で解決されるべき」
だとして中国側の対応にも否定的だ。