止まらない日本人の生命保険離れ 業界ビジネスモデルはもう時代遅れかも

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「死亡保険金」より、「医療」と「生活」のお金を

   生保の世帯加入率や払い込み保険料の低下は、子育てを終え、保険金額を減らした高齢者が増えたことや、晩婚化の影響などで死亡保険に加入しない若者が増えたことが影響しているとみられる。

   直近で生保に加入した世帯にその目的を尋ねたところ、死亡保険よりも医療保険を挙げる割合が増えていることもわかった。生保に加入した目的を「医療費や入院費のため」(医療保険)と答えた割合は58.5%で、「万一の時の家族の生活保障のため」(死亡保険)の53.1%を上回った(複数回答)。医療保険が2006年に死亡保険を抜いて首位となって以来、両者の差は広がる傾向にある。「今後増やしたい保障」は、「世帯主の老後の生活資金の準備」(28.0%)と「配偶者の老後の生活資金の準備」(25.3%)が最上位グループとなった。

   一方、生命保険や個人年金保険に関する知識全般について尋ねたところ、「ほとんど知識がない」との回答が68.6%を占めた。日本では学校教育で保険に関する基本的な知識を得ることがほとんどなく、社会人となって、いきなり生保レディの勧誘を受け、周りと一緒に保険を契約、というのが、これまでの日本の生保ビジネスの実態だった。

   最近、複数の保険会社の商品を比較検討できる保険ショップが人気なのも、旧来の大手生保のビジネスモデルが若者ら現代人のニーズに対応できなくなった証拠かもしれない。

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