「恋愛禁止」の契約を結んでいた女性アイドルが、男性ファンとの交際を理由に、所属事務所への賠償を命じられた――。事実上、アイドルの「恋愛禁止条項」を認める地裁判決に、芸能界から賛否両方の声が出ている。
実際に「恋愛禁止」とされているアイドルたちも、このニュースについてコメント。HKT48の指原莉乃さん(22)からは、「恋愛禁止って、やめません?」と一歩踏み込んだ発言も出た。
「ちょっとやりすぎじゃないのかな、って思ってしまいます」
東京地裁は2015年9月18日、元アイドルの女性(17)に対し、かつての所属事務所などへ約65万円の支払いを命じた。女性は所属事務所と交際禁止の契約を結んだうえで、13年7月から6人グループで活動していたが、男性ファンとホテルへ行ったことが発覚し、グループは同年10月に解散した。地裁判決は、「交際発覚はアイドルのイメージを悪化させる」ことなどを理由に、女性に賠償を命じている。
このニュースを題材に、テレビ各局は「恋愛禁止規項」のあり方について議論している。15年9月27日の「ワイドナショー」(フジテレビ系)では、指原さんが「(事務所が)ちょっとやりすぎじゃないのかな、って思ってしまいます」とコメント。もちろん女性にも問題があるとしながら、指原さんは「別のグループに移籍するとか、私と同じように」「坊主(になって謝罪)とかは衝撃的すぎたけど」などと、同じく恋愛禁止とされるAKBグループの例をあげた。また指原さんは、
「あの......恋愛禁止って、やめません?」
とも提案し、恋愛発覚が一大事になってしまう風潮に一石を投じた。
一方で、同じく27日に放送された「サンデージャポン」(TBS系)では、約10年前にアイドル経験があるという、歌手・モデルのラリソン彩華さん(28)が「契約に書いてあったんなら、うまく隠して(交際)できるならともかく、事務所さんにも迷惑がかかっちゃうし」と、アイドル側の責任について話した。