「早起きは三文の徳」という古くからのことわざを覆すような主張を英国の専門家が展開し、話題を呼んでいる。
いわゆる「9~17時」の就業時間は、体内時計が刻む「概日リズム」とは合っておらず健康上のリスクを高めるとしており、こういった環境は「拷問のようなもの」だと説明。学校やオフィスの始業時間を10時に遅くするように求めている。
10歳から55歳の大半の人の体内時計は早起きに不適切
オックスフォード大学睡眠概日神経科学研究所のポール・ケリー名誉臨床研究フェローが科学フェスティバルで発言した内容を、2015年9月8日にから9日にかけて英主要メディアが相次いで報じた。BBCやデイリー・メイル紙によると、ケリー氏は10歳から55歳の大半の人の体内時計は早起きに不適切だとして
「目覚まし時計をセットするのは、起きて仕事に行く時間に自然に目覚めないから」
と説明。強制的に起こされる様子を刑務所や病院に例えた。
「大きな意味では、刑務所や病院にも当てはまる。こういった場所では、人々(受刑者や入院患者)を起こして食べたくもない食事をさせる。まだ目が覚めていないので従順に従うだろうが、睡眠を奪うことは拷問だ」