死亡事故が最も多いのは「みずがめ座」で、少ないのは「いて座」――。愛知県警がサイト上で発表している、こんな「星座から見た交通死亡事故の特徴」が話題を集めている。
「これは笑った」「当たっている」と注目される一方、「オカルト」「非科学的だ」と批判もない訳ではない。取りまとめの背景には、県内で起きた交通事故の死亡者数が12年連続の全国ワーストという不名誉な状況がある。
さそり座は深夜のハンドル誤操作に注意
愛知県警は2005年から14年に発生した交通事故で亡くなった2911人を対象に、12星座ごとに場所や時間帯、時期などの発生状況で分類。その特徴を取りまとめたものを、2015年9月2日から県警の公式サイトで紹介している。
まとめによると、亡くなった人が最も多かったのはみずがめ座だった。歩行者、自転車、高齢者の死亡事故がいずれも12星座で最多。特に歩行者は1、8、9、11、12月に事故が多発しているのだという。
一方、最も死亡事故が少なかったのはいて座だ。しかし「午前中に事故が多いのが気がかり。考え事はしないで運転に集中しましょう」と注意も促されている。
そのほか、
「てんびん座は四輪ドライバーの女性の第一当事者が最多」
「さそり座は深夜0時から3時にハンドル操作を誤っての単独事故が多発」
「かに座はシートベルト非着用者による事故が最多」
などの特徴が紹介された。
県警「これで事故がすべて防止できるとは思っていない」
ネット上では、
「これは笑ったw 自転車で事故ったの3月だったなぁ・・・」
「自分はみずがめ座なので9月は要注意」
「事故原因、当たってました。以後、気をつけます」
と大きな反響を集めた。その一方で「愛知県警なにやってるの・・・」「オカルト」「血液型別もつくれば?」とツッコミも寄せられている。
背景には県内の交通事故死亡者数の多さがある。減少傾向にあるものの全国ワーストが12年続いていて、15年も9月6日時点で最多の状況だ。
県警交通事故対策室の飯田悟室長は、すでに一部で批判が上がっていることは承知していて「これで事故がすべて防止できるとは思っていない。家族や職場で話題になり、関心を持つきっかけとして、事故への注意喚起につながればいい」と話している。
星座別のまとめは愛知県警では初めてだが、過去には北海道や兵庫、徳島などでも行われたことがある。