米人気歌手のテイラー・スウィフトさんが2015年6月21日(米国時間)、自身の最新アルバム「1989」を30日から始まるアップルの新ストリーミング音楽配信サービス「Apple Music」に提供しないことをブログで明らかにした。
「Apple Music」は月額9ドル99セントの有料サービスで、ユーザーは最初の3か月間はトライアル期間として無料で利用できる。しかしこの期間中、Appleからはアーティストや作詞家、作曲家、プロデューサーに対する報酬が一切支払われないといい、スウィフトさんはこの点について「ショックで失望した」とブログで批判。この間のロイヤリティーはAppleが負担すべきだと訴えた。
スウィフトさんはAppleについて「音楽の販売とファンたちとのつながりを生んだ最高のパートナーであり、尊敬する企業」とも書いている。報酬なしの件についても「有料ストリーミングサービスの実現というゴールのためということは理解している」とする。だがスウィフトさんは、新人アーティストらの苦しい状況に触れつつ、「私たちはiPhoneを無料にしろとはお願いしません。どうか、私たちに音楽を無料提供しろと言わないでください」と述べた。
スウィフトさんの訴えを受け、Appleのエディー・キュー上級副社長は自身のツイッターを更新。「アップルミュージックはアーティストにストリーミングの支払いをします。それはカスタマーの無料トライアル期間であっても」などとコメントした。