日本のバラエティー番組で「ゲテモノ」が登場することは珍しくないが、AKB48が出演する人気深夜番組の演出が、「これまでで一番気持ち悪いかも知れない」と英大衆紙のウェブサイトで話題になっている。
番組では、筒の中に「ある物」を入れて両端を2人で吹き合い、結果として息が弱い方が「ある物」を食べることになるのだが、英紙は「ある物」についてとんでもない誤解をしていた。
筒の中に「ある物」を入れて息を吹き合う
話題になっているのは、2015年4月28日深夜(29日未明)に日本テレビで放送された「AKBINGO!」の「ムチャぶり」コーナー。ドッジボールでアウトになった人が何らかの罰ゲームを受けるという内容で、番組では定番のコーナーだ。今回の放送で採用されたのは、
「筒の中に『ある物』を入れて息を吹き合い相手の口に放り込んだ方が勝ち」
というルールの「息相撲」。大島涼花さん(16)と茂木忍さん(18)が、セミの素揚げが入った筒を前に争った。番組では、セミの素揚げは、
「タンパク源として東南アジア等で昔から食べられている」
と説明された。セミは筒の中で2人の間を数往復した末に、茂木さんの口の中に納まった。茂木さんは悲鳴とともに頭を押さえて「香ばしい」と一言。
茂木さんは、これまでドッジボールでアウトにならずに番組でほとんど映らなかったという経緯がある。それだけに、罰ゲームで多く映ったことを、
「セミ食べたけど、うれしいです。本当に。本当にうれしいです」
と話していた。
中国語圏では「こんなの普通」「おいしいだろ」と平然
この番組の内容を、英大衆紙のデイリー・メイルのウェブサイトが5月13日に大量の写真と動画つきで取り上げた。ただ、記事では罰ゲームの様子を説明しているのだが、「セミ」という単語は一度も登場せず、代わりに登場するのは「ゴキブリ」。この勘違いが原因なのか、記事では日本のテレビ番組には奇妙なゲームが多いとしながら、このAKBINGO!については「おそらく、これまでで一番気持ち悪い」と酷評した。記事の反響は大きいようで、記事に張り付けられた動画は6500万回以上再生されている。
この罰ゲーム、中国語圏でも話題になっているが、受け止め方は正反対だ。ある微博(ウェイボー)のアカウントが罰ゲームの様子を「セミ」だと説明しながら画像つきで伝えたが、反応は、
「こんなの普通」
「おいしいだろ」
といったもので、ほとんど驚きはないようだ。