マイアミ・マーリンズ(Miami Marlins)のイチロー選手(41)が雑誌のインタビューで、現役引退後はコーチや監督などになる気はないし、「50歳で突然、世の中から消えられたら理想的だ」などと語った。
理由としては選手以上に情熱を注げるものは見つからない、ということのようだが、インタビューを読んだ人たちからは、イチロー選手にはどんな形でもいいから野球界に関わってほしい、といった意見が出ている。今回の発言の真意は何なのだろうか。
「選手以上の情熱を注げることなんて見つからない」
イチロー選手は14年にニューヨーク・ヤンキースからフリーエージェント(FA)となり15年1月にマーリンズに移籍した。マーリンズに決めた理由を、自分が活躍させてもらえる環境と、球団側の熱意、背番号「51」を貰えること、などと日本での記者会見で語っていた。しかし実際は、外野手として「4番手」の控え。15年4月19日現在スタメンで出場したのは12試合中2試合、8回代打に立ちこれまでの打率は2割1分7厘だ。
「4番手」になったことについて、「アメリカで40歳を超えた野手には、ポジションを与えない」といい、想定内だとも記者会見で語っている。
そんなイチロー選手の特集がスポーツ写真誌「ナンバー」の2015年5月7日号に掲載されている。ロングインタビューの中で、メジャー2年目の時に「50歳でも発展途上と言いたい」と語っていたが、現在の心境はどうか、と質問された。
「可能性という言葉を使うならば、あります。現時点での僕、野球が無かったら、死んでもいい。50歳で突然、世の中から消えられたら理想的だと思っています」
さらに、引退の日が来るまでは思いっきり野球がしたい、とし、
「僕は選手以外ではプロ野球の世界で生きていくつもりはないし、日本だろうとアメリカだろうと、選手以上の情熱を注げることなんて見つかるとは思えない」
と話した。現在はゴルフもやっていない。ゴルフと自主トレを天秤にかければ自主トレの方が楽しいからだそうで、「今のマイブームは野球」とも語った。