売れる缶コーヒーのキーワードは「ブラック」と「ボトル缶」
一方、サントリー食品インターナショナルの「プレミアムボス」は2014年9月に発売。115円(税別)という通常の価格帯の缶コーヒーながら、「ブランド史上最高峰のコクが味わえる」というのが売りだ。
同社は「プレミアムボスの『プレミアム』は、その味わいにあります。ファンに缶コーヒーのよさを改めて感じてほしいからです」と話す。
「プレミアムボス」も2015年2月3日にリニューアル発売した。3月10日には「プレミアムボス ブラック」を発売して、2ラインで攻勢をかける。
「プレミアムボス」の特長である「微粉砕コーヒー豆」を絶妙にブレンドする製法を引き続き採用。今回は新たに深煎りコーヒー豆から抽出したコーヒーオイルを加えたうえ、専用の焙煎方法を開発して、豊かなコクとキレのよい苦味を両立したという。
「ブラック」の投入について、同社は「現在の缶コーヒー市場で伸びている商品のキーワードは『無糖ブラック』と、ふたを閉めて持ち歩ける『ボトル缶』。そこに着目しました」と説明する。「ブラック」の投入で、好調さに勢いをつけたい考えだ。
さらに、キリンビバレッジが15年3月31日に発売する新商品は、コーヒーの贅沢な香りと豊かなコク、エスプレッソのビターな味わいを強調した「別格 希少珈琲 with ESPRESSO」と、コーヒー本来の芳醇で豊かな焙煎香を楽しめる「別格 希少珈琲 BLACK」。2014年11月に「別格」シリーズで打ち出した「高価値・高価格市場の確立」に向けて、さらに進化させた。
缶コーヒーでは異例の200円(税別)という高価格。キリンは「近年、消費の2極化が進んでいるなか、手間を惜しまない、原料にこだわったプレミアムな商品やサービスが注目されています」と説明。ターゲットをプチリッチ層に照準を合わせた形だ。
プレミアム缶コーヒーから、しばらく目が離せない。