芸能人の「共演NG」は普通に存在していた――テレビ局には共演NGリストなるものがあり、タレント側からNGが出されると共演を止める。仲が悪いという噂が流れただけでもNGリストに掲載されたりするらしい。
共演NGを出す場合は「相手を尊敬できない」といった人格を否定するものもあれば、仕事がうまくできなかった、互いが互いのキャラを殺しあってしまうなど、特に嫌いというわけではないがタレントの力量や、キャラの相性などが共演NGに繋がる場合もあるのだそうだ。
男性タレントの元カノと今カノをテレビ局では共演させない
2015年1月11日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」は、伝説のロックバンド「BOØWY(ボウイ)」のボーカルだった氷室京介さんが引退する最後のステージに、ギターだった布袋寅泰さんが電撃共演するのではないか、という話題を取り上げた。この2人は共演NGと噂されているが実際はそうではなく、本人は何とも思っていないのに周りが勝手に決めつけているとも言われている。
2人の共演の話題に関連して、「テレビ局にNGリストはあるのか?」と問われた芸能リポーターの長谷川まさ子さんは、テレビ局が気を使ってブッキングしないことがある、と説明し、
「よく聞くのが1人の男性を巡って、今カノ(現在の彼女)と元カノ(昔の彼女)を一緒に出演させないことがある」
と明かした。
さらに松本人志さんに質問が飛ぶと、
「NGリストは無いに近いが、何人かには言ったことがあるかも」
と過去に自らがNGを出したことを認めた。具体的には、シャレの分からないような面倒くさいタレントがいて、松本さんの発言に対し怒っているのか急に話さなくなる。そんなことならもう番組に出てこないでいい、と言ったことがある。また、お笑いタレントの月亭方正(旧芸名:山崎邦正)さんの名前を挙げ、日本テレビ系「ガキの使いやあらへんで!!」レギュラーの方正さんは面白いが、読売テレビ制作の「ダウンタウンDX」での方正さんは緊張しすぎて全然面白くない。
「読売テレビの人に、ちょっと(方正さんを出演させるのは)もうええんちゃうか、と言ったことがある」
と話し、スタジオを爆笑させた。
千原ジュニアと加藤浩次は20年間共演できなかった
同じ日のフジテレビ系「エニシバナシ~芸人縁旅~」でも共演NG問題が語られた。千原ジュニアさんと加藤浩次さんは同じ所属事務所ながら20年間も共演NGだったのだそうだ。以前、兄のせいじさんが芸人仲間と喧嘩をした際に、ジュニアさんが助太刀に行ったところ喧嘩を止めようとした芸人がいて、ジュニアさんはその芸人を怒鳴った。誰に対して怒鳴ったかは覚えていなかったが、実はその人は加藤さんで、それをきっかけにジュニアさんと加藤さんは仲が悪いという噂が立ち共演することは無くなったのだという。
すると、せいじさんは、コメディアンのなだぎ武さんの名前を挙げ、自ら共演NGを出していると語った。
「あいつは俺をイジるくせに、こちらがイジるとすかしよるから成立せえへんやろ。プロとしての仕事がでけへん。お互いが良いところを殺しあうから」
この番組に出演していたお笑いコンビ「おぎやはぎ」の矢作兼さんも共演NGを出していることを打ち明けた。テレビで活躍している人に嫌いな人はいないけれども、ある大物司会者は別だとし、
「あの人だけは尊敬できないんですよね。尊敬できない人の番組に出たら変な感じになる。それでヘラヘラしているオンエアを見たら、凄くヘコむ」
などと矢作さんは普段は見せない嫌そうな顔をして見せた。