白紙投票の意味で「日本」とだけ書いた可能性も
こうした事態にインターネットでは、日本共産党よりも、
「『日本維新の会』から党名変更した『維新の党』に投票するつもりだった可能性が高いのでは・・・」
「旧たちあがれ日本=次世代 って書きたかったんじゃねえの」
と推察する向きが少なくない。
また、
「支持する候補者・政党の名前もきちんと書けない奴に投票する権利はない」
「はあああ? こんなの無効だろ」
「『日本=共産党』かよ、ブラックジョークすぎてわろえない」
「もうチェックシートでいいでしょ。略称やめろ。書かせるからわからなくなる」
といった声が寄せられている。
今回の衆院選は、政策もない「支持政党なし」が北海道だけで10万人以上もの人が投票したほど、「反与党」票は流動的だった。投票したい政党がなく、白紙投票の意味で「日本」とだけ書いた可能性もないとはいえない。
そのためか、
「日本共産党の略称に『日本』とかないだろ。さすがに、ちょっと無理があるんじゃね」
との声もある。
祖父が元参院議員の町村敬貴氏で、北海道大学大学院法学研究科の町村泰貴教授は、2014年12月16日付のBLOGOS「『日本』という名前を付けた政党は?」で、
「これは笑えるレベルだ」
と評している。
これまで、「日本」を押し出した政党名には「日本新党」や「新党日本」「たちあがれ日本」があった。ちなみに、2010年7月の第22回参院選では、「新党日本」と「たちあがれ日本」が略称「日本」を使用。「日本」と書かれた票が両党に案分されたことがある。
直近では、2014年9月に「結いの党」と合併した「日本維新の会」(現・維新の党)も、「日本」を冠していた。
町村教授は、「もともと『日本』という言葉に識別力がないのに、略称に選ぶ方がおかしい。たまたま日本維新の会が分裂して、いずれも『日本』を書かなかったものだから、共産党が漁夫の利を得た」とみていて、「選択肢としても存在しない『日本』という記載をわざわざ投票用紙にするというのも、全くいい加減な奴がいるよなー」との感想を漏らしている。