買った食品に虫などの異物が混入していたという報告が、ツイッターなどで続々と上がっている。真偽不明のものが多いが、「ペヤング ソースやきそば」の騒動がきっかけらしい。
「誕生日にカビ入りケーキって」。女子高生というツイッターユーザーは2014年12月13日、こう言って嘆いた。
代わりのケーキと店舗での500円利用券を置いて行った
ツイートによると、洋菓子メーカー「不二家」の店舗で買ったケーキにカビがついていたといい、写真もアップしている。写真では、スポンジとみられる部分にいくつか、青緑っぽい色の小さな円形の模様が見える。このユーザーは、ケーキのイチゴとチョコレートを食べたといい、下の方のイチゴにもカビがついていたという。
電話で苦情を入れると、メーカーの社員のようなスタッフが来て、代わりのケーキと店舗での500円利用券を置いて行ったという。しかし、ユーザーは、「どーにもなりませんよ」と不満を示した。嫌な思いをしたのにまた食べろというのか、ということらしい。
もっとも、これだけでは真偽不明ともあって、ツイッター上では、事実関係を疑う声も出た。これに対し、ユーザーは、お腹を壊す人が出るのを防ぎたかったとツイートの真意を説明し、「絵の具がなんで入ってるの~」と反論した。その後、理由は分からないが、ツイッターのアカウントが閉鎖されている。
食品を巡っては、異物混入の訴えが時々あるらしい。そして、ペヤングの騒ぎからは特に、ツイッターなどで、こうした訴えが相次いでいる。
不二家、ケーキに変色見つかり調査中と発表
日常的に多く接するコンビニの食品にも、異物混入の報告が次々に上がっていた。
ツイッターでは2012年12月12日、千葉県内の女子高生という別のユーザーが「サラダ今あけたらバッタ入ってた」と写真付きでつぶやいて、ネット上で話題になった。これも真偽は分からず、アカウントはすでに非公開設定にされている。
このコンビニチェーン店のサラダについては、10月12日にもバッタが入っていたとの報告がツイッターであった。その2日後には、サラダを作っているメーカーがギフトカード1000円分を置いて行ったと報告した。担当者の名刺の写真までアップしており、ツイートではこれで済ますべきではないと怒っていた。
このほか、ここ数日だけで、このチェーン店のおにぎりに虫の頭が入っていた、パンの中に藁のようなものが入っていた、といった訴えがツイッターで出ていた。こうした訴えは、コンビニの公式ツイッターに寄せられており、コンビニ側も担当部署で話を聞くなどとツイートに追われていた。
誕生祝いケーキにカビと訴えたケースについては、不二家は公式サイトで15日、茨城県古河市の不二家レストラン「古河東本町店」で製造・販売した「ショートケーキS」6個で一部スポンジ生地に変色が見つかり、第3者機関で調査中と発表した。広報室では、取材に対し、保健所に届けたところ、サイト上で説明してはどうかとアドバイスを受けたという。
過去に同様なことがあったかについては、問い合わせがあってカビが見つかったケースも複数あったとした。ただ、健康被害が広がる恐れがあるケース以外は食品回収や告知をしておらず、個別に対応しているという。また、2007年に消費期限切れの原材料を使っていた問題が発覚してからは、製品管理を強化していると説明している。
前出のコンビニチェーンでは、バッタが入っていたと訴えた10月12日のツイートについては、訴えがあったのは確認しており、現在はメーカーなどが確認作業をしていると取材に説明した。虫などの混入については、「野菜などは、何度も洗浄し、目視で確認していますが、取り切れないものもあるということだと思います」という。ただ、訴えがあったケースについては、外部機関などで原因を調査し、問題があればメーカーなどに指導していると言っている。
国民生活センターによると、食品への異物混入の相談件数は、ここ5年ほどは、大きな事件があったときを除き、毎年1500~2000件の間で推移している。