ロックバンド「聖飢魔Ⅱ」の元メンバーで歌手・タレントのデーモン閣下が2014年12月11日、自身の「ニセモノ」が選挙活動へ参加している件についてブログで触れた。
ことの起こりは10日午後2時頃、ツイッターに投稿された一つの写真だ。広島7区から立候補した次世代の党・坂元大輔候補の選挙カーの車上で閣下らしき人物が手を振っている。顔の白塗りメイクやマントなどの衣装も忠実に再現され、思わず見間違えてしまいそうだ。しかし、閣下は毎週水曜日の午前11時から午後1時50分まで情報番組「ひるおび!」(TBS系)に生出演しており、当然この時間、広島にいなかったはず。
吾輩の姿形を模して公の場に登場した人物
投稿者は「次世代の党さん? 有名人のコスプレを使うなら、ちゃんと偽物だと明記した方が良くないですか? 本物と勘違いした、ツイートがありますよ? おかしくないですか?活動として」とのメッセージを添え、警告した。
ツイートは勢いよく拡散、投稿者は反響の大きさに驚き、「これは政党を批判するものではなく、活動の在り方はどうかと思い、書いたものです」と真意と説明した。
しかし、騒動はここで収まらず、ついに閣下の耳にも届く。11日深夜、ブログで「吾輩は、今回の衆議院議員総選挙において、どこかの候補者の選挙カーに乗るようなことはいていない。吾輩には無断で行われた」と発表。さらに同日午前11時にブログを更新、「○○さんを支援しているのですか?」との問い合わせが多数自分のもとへ寄せられていると明かし、この行為を「成りすまし」「オレオレ詐欺的」と批判した。
車上の人物は「吾輩の姿形を模して公の場に登場した人物(また、それを自分の喧伝に使った人物)」で、「(この人物が)もしも『ニセモノである』ことをはっきりささせていなかったとすれば、『あら、デーモンさんはこの人(または集団)を応援しているのね』と、本物だと思って...さまざまなその先の行動を生む」と説明した。
自ら「世を忍ぶ仮の故郷」と話す広島県でこのような行為が発覚したことに「『本物』と誤解を生む可能性は大だ(それは作戦なのかも知れない)」とまで予測している。
無断で他人に「ふんどし」使われた気分、分かるよね?
ブログの後半では「今後のあらゆる喧伝活動(本日も含める)において再び同じようなことが起こった場合、必ず『それなりの措置』を講じる所存である」との方針を示し、「首を洗って待っていてもらいたい」と宣戦布告。
「無断で他人に『ふんどし』使われた気分、わかるよね?それも『小さなライヴ・ハウス』のなかならともかく、そういう『喧伝の場で』」と語っている。
それでは車上の人物は一体何者か。広島県尾道市を中心に活躍する「聖飢魔Ⅱ」のコピーバンド「帝奇亞Ⅱ」のデーモン小墓閣下ではないか、との声も聞かれるが、当の小墓閣下のフェイスブックは11日夕現在、当件に触れておらず、だれだかわからない。
閣下に無断で「ニセモノ」を使った坂元候補は11日、ツイッターで謝罪。「ニセモノ」は「支援者」と明かし、「ご本人ではないと告知しておりましたが、大変軽率な判断だったと深く反省しております」と語った。「ご本人への直接謝罪」も考えているという。