安倍首相、11月21日解散を表明 「大義」は「代表なくして課税なし」

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   安倍晋三首相は2014年11月18日夜に首相官邸で会見し、15年10月に予定されていた消費税率の10%への引き上げを1年半先送りし、11月21日に衆院を解散する意向を表明した。衆院選は12月2日公示、14日投開票の日程て行われる見通しだ。

   税率引き上げをめぐっては民主党も容認姿勢を打ち出しており、解散の「大義」を問う声が相次いでいた。安倍首相は米独立戦争のスローガン「代表なくして課税なし」を引き合いに、税制について重大な決断をした以上国民の信を問う必要があるなどと主張した。

7~9月のGDPを「残念ながら成長軌道には戻っていない」と評価

会見で消費税率引き上げ延期と衆院解散を表明する安倍晋三首相
会見で消費税率引き上げ延期と衆院解散を表明する安倍晋三首相

   11月17日に発表された7~9月期の国内総生産(GDP)の実質成長率は、年率換算で1.6%減と2四半期連続でマイナス成長になった。この点を安倍首相は「残念ながら成長軌道には戻っていない」と評価。「アベノミクスの成功を確かなものとするため」に増税を先送りする方針を掲げた。

   景気回復が遅れて引き上げができなくなるリスクについては

「再び延期することはない。ここで皆さんにはっきりと、そう断言する」

と述べた。

   解散の「大義」については、税制に関する決断には国民の信を問う必要があると主張。21日という解散の日程については、「来年度予算に遅滞をもたらさないギリギリのタイミング」とした。

「税制は国民生活に密接に関わっている。『代表なくして課税なし』。米独立戦争の大義だ。国民生活に大きな影響を与える税制において重大な決断をした以上、また、私たちが進めている経済政策を...。賛否両論ある。抵抗もある。その成長戦略を国民のみなさまとともに進めていくためには、どうしても国民の皆様の声を聞かなければならないと判断した。『信なくば立たず』。国民の信頼と協力なくして政治は成り立たない」
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