人気カレーチェーン「カレーハウスCoCo壱番屋」(ココイチ)のアルバイト店員とみられる人物がアイドルグループ「SKE48」のファンについて「死ねよ」などとツイッターでつぶやき、インターネット上で騒ぎになっている。
SKEとのコラボキャンペーンの影響で、カレーのトッピングを大量に頼む客が相次ぎ、愚痴をこぼしたようだ。
「今日のバイトはくそ疲れました」
ココイチでは「推しトッピン具対決!!2014」と題したSKE48とのコラボキャンペーンを2014年9月16日から2か月間にわたって実施している。
SKEのメンバー24人が3チームに分かれ、客がカレー注文時に追加したトッピングの総数をチームごとに競い合うというもので、総数1位に輝いたチームが新年の挨拶ポスターに登場する。客は専用用紙にレシートを貼って応募すると好きなチームに投票でき、抽選でSKE48の劇場公演チケットなどが当たる。
トッピングは1品につき1票で、上限はない。そのため「推しメン」のチームを勝たせようと、AKB48選抜総選挙でCDを何枚も買って投票する要領で指定のトッピングを奮発して注文する客も少なくないようだ。
ココイチは同様のキャンペーンを2013年も行っており、話題性もあって売り上げ増にもつながるようだ。しかし大変なのが現場のスタッフ。10月13日には愛知県内のアルバイト店員と思われる人物が不満をツイッター上にぶちまけた。
「まじSKEファン死ねよ忙しい。なんだ一つのカレーにソーセージ10個トッピングとか頭おかしいだろ?」
「今日のバイトはくそ疲れました。SKEパーティーだった店3組以外全部オタク。店なのに動画流して熱唱するし写真をなぜか飾るしハチマキしだすし散々だった。もうSKE怖い」
これにSKEファンが食いついた。2ちゃんねるにスレッドが立ち「金払っているんだから何したって自由だろ」「SKEヲタはココイチ叩き潰そうぜ こんな失礼な会社、我が軍と関わらせるに相応しくないよ」などといった怒りの声がいくつも書き込まれた。中にはツイッターにアップされていた画像からヒントを得て店舗を特定したという人までいた。
スクランブルエッグ15個分、「全のせ」注文も
この人物は騒動を察知してか、ツイッターを急きょ非公開設定にした。
アルバイト店員が悪ふざけした写真や不適切なコメントをツイッターなどに投稿して炎上するケースは後を絶たない。今回の件も、客はあくまでキャンペーンのルールに則って注文しているのだから、事情はあるにせよ「死ねよ」などと暴言を吐くのはほめられたものではない。壱番屋に取材を試みたが「広報担当者が終日不在」とのことで話を聞くことができなかった。
とはいえ、ネット上の多くは「ツイッターで言っちゃダメ」としながらも店員に同情的だ。というのもインターネット上にはSKEファンが注文したカレー写真が多数投稿されており、中には常軌を逸した量のトッピングをのせたものも少なくないからだ。
たとえば、ある客はソーセージ37本をのせたという衝撃的なビジュアルのカレー写真をアップしている。詰め気味に盛り付けても収まらなかったようで、2段重ねになったソーセージの山がカレールーをほぼ覆い隠している。ほかにもスクランブルエッグ15個分を頼んだ客や、1万円以上はたいて「トッピング全のせ」をオーダーした客もいた。
さらにある人物は、去年のキャンペーン期間中にとんかつ10枚を頼んだものの、8枚目以降のどを通らずトイレで吐き出してから無理やり全部食べたことを明かしていた。
こうしたやりすぎと思えるSKEファンの注文ぶりや、アルバイト店員が報告していた「店内で熱唱」などの迷惑行為から、ネット上では
「バイトくん正論」
「店員の気持ちも分かる 何せ客が客じゃない」
「今回は店員さんに同情する。おとなしく椅子に座って食え」
などといった声が相次ぎ寄せられている。