議員宿舎は必要ないかのような発言をしながら、自らはルールを破って宿舎生活――。松島みどり法相(58)がまたまた問題を指摘され、「ルールを守らない法務大臣」と揶揄する声が出ている。
ストールを巻く「規則違反」のまま参院本会議に出ると、「それはスカーフだ」と反論する。うちわを配ったことを公選法違反だと野党に指摘されると、「うちわにも使える討議資料だ」と主張する。
問題が持ち上がるたび、奇抜な弁明
松島みどり法相は、問題が持ち上がるたび、奇抜な弁明を繰り返してきた。しかし、ここに来て、もう自らの非を認めなければならなくなった。
きっかけは、週刊新潮が2014年10月8日発売号で、衆院議員宿舎には東京23区在住者は住めないとの規則がありながら、墨田区に自宅マンションがある松島氏が議員宿舎に住んでいると報じたことだった。
記事によると、松島氏は、「大臣をやるには遠すぎる」と言い出して、9月末に引っ越した。しかも、週末になると、自宅マンションに帰ってきて、ポリス・ボックスも設けられたままというのだ。いわば自宅を「別荘」にして宿舎を使っているわけで、新潮は「『お気軽ライフ』を手に入れるため、議員宿舎に潜り込んだ」と断じている。
この問題は、9日の衆院の議運理事会で野党から追及を受け、松島氏は、警備上の問題から許可を得て入居したと説明した。脅迫の手紙を受ける恐れがあるため、マンションの人を巻き込まないようにと考えたという。しかし、それなら大臣はみな官舎に住まなければならないことになり、なぜ松島氏だけが特例を受けるのかについての説明はなかった。
一方で、週末に自宅に帰っていたことの説明はつかず、その非は認めた。そして、「今後は自宅に泊まらない」と約束した。松島氏は、ルール違反を度々指摘されたことについても、「不徳の至すところです」と謝罪した。