報ステ・古舘氏の「慰安婦検証報道」批判 論調は朝日が検証記事で主張した中身と同じ

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取り上げなかったプロセスの説明はなく

   古舘伊知郎氏は番組で、「なぜお前は報道しない」「なぜ番組は朝日新聞のこの報道に関しての検証をしない」という視聴者からの意見や批判が毎日毎日寄せられていたことは明かした。しかし、取り上げるまでなぜ5週間もかかったのか、それがなぜ朝日新聞社長の会見時になったのか、について説明はなかった。古舘氏が朝日批判で口にしたプロセスの説明が、はっきり欠けていた形だ。

   番組を見ると、確かに、事前に取材を進めていたような様子は見られた。

   朝日が虚偽とした吉田清治氏の証言について、慰安婦問題を訴えた挺身隊問題対策協議会初代代表の尹貞玉さん(90)に会って取材したり、慰安婦に関する1993年の河野談話に関わった元官房副長官の石原信雄さん(87)にインタビューしたり、多くの話を集めていたからだ。

   何かの機会を見て、番組でも放送しようとしていたことはあるかもしれない。古舘氏は、朝日新聞が吉田調書問題と抱き合わせにせず、慰安婦問題だけを単独でちゃんと謝罪しなかったことを番組の中で繰り返し批判しており、朝日の動きを受けて取り上げたかった思いがにじみ出ていた。

   しかし、番組の論調は、朝日が検証記事などで主張していた通りになっていた。番組では、強制連行があったとまでは言えないものの、広義の意味における慰安婦への強制性はあったということを繰り返し紹介していたのだ。古舘氏は、強制性があったとする河野談話を擁護する立場も明確に宣言しており、これに対し、ネット上では、慰安婦問題はどの国でもあったのになぜ日本だけが悪いということになるのか、などと疑問が出ている。

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