安倍晋三首相(59)が2014年8月にとった「夏休み」は、広島市で起きた大規模土砂災害によって予定よりも早く打ち切りとなった。束の間の静養となったことで「夏バテ」が心配されるが、今夏の食欲はすこぶる旺盛らしい。
食べるものも「肉」「肉」「肉」。かつて潰瘍性大腸炎に悩んだと思えないほど「脂分」たっぷりの食生活を送っているようだ。
ゴールデンウィークには焼き肉店ハシゴ
7月~8月の首相動静では、その一端を垣間見ることができる。公邸での会食や宴会場での食事など何を食べているか分からない日も多いが、具体的な店名が出ているものでは「日本料理」に引けを取らないほど「肉」の日が目立つ。
特に夏休み前半には、3日連続で肉料理店に足を運んでいる。8月11日は東京・四ツ谷にある黒毛和牛の焼き肉店「龍月園」で夕食をとり、12日には地元・下関の宮崎地鶏専門店「金鶏」で昭恵夫人らと食事。13日にはホルモン鍋が看板メニューの下関の焼き肉店「アリラン」で晩餐を楽しんだ。
「夏バテ」に負けないよう意識的にスタミナ料理を食べているのかとも思えるが、首相の肉三昧生活はどうやら今に始まったことではない。今春の動静をのぞいてみると、たとえば4月18日には大阪・北新地にあるミシュランガイド掲載の松坂牛料理店「北新地 牛寶」を訪れ、25日には東京・銀座の高級ステーキ店「かわむら」で舌鼓を打っている。
さらに驚くことに、ヨーロッパ諸国外遊から帰国した5月8日にはその足で高級焼き肉店「叙々苑 游玄亭 西麻布本館」へ向かい、約1時間後には2kmほど離れた焼き肉店「第一神宮 麻布店」をハシゴしていた。この際は「食の暴走」として一部週刊誌にも報じられていた。
「大腸炎が再発したらまた退陣するの?」と非難の声も
首相はちょうど7年前の夏、潰瘍性大腸炎の初期症状だったのか胃腸の不調を訴えていた。第1次安倍政権の夏の動静を振り返ってみると、店名が出ている日自体が少ないということもあるが、焼き肉店を訪れた日は1日しかない。
8月19日から8月25日にかけてインドネシア、インド、マレーシアの3か国を訪問した後には下痢が止まらなくなり、体調がさらに悪化。結局、総理の職を辞すこととなった。
焼き肉は、ラーメン、アイスクリームに並ぶ安倍首相の好物の一つだという。だが、潰瘍性大腸炎に肉類(動物性脂肪)は大敵だ。薬で症状を抑えているとはいえ、潰瘍性大腸炎は難病で、現在完治する治療法はないともいわれる。
それでも「肉食化」し続ける安倍首相に対しては、
「肉肉肉ってすげえ食生活偏ってるな」
「他の潰瘍性大腸炎の患者も調子いい時に無理のない程度に好きな焼肉食べたりはするけど、さすがにこんなしょっちゅうバクバク食べたりはしない」
という心配の声も聞こえてくる。
7年前に大腸炎が悪化した原因は、人事ミスによる政権運営でたまったストレスとも言われている。内閣改造を控える安倍首相、今回ストレスはないようだ。