ニューヨークの働く女性のバスタイムは「ながら美容型」、パリの女性は「洗練美容型」。東京の女性は「パリスタイル」にシフトしつつある――。日用品・医薬品大手のジョンソン・エンド・ジョンソンなどが実施したアンケート調査でこんな結果が出た。
調査は2014年6~7月、東京、ニューヨーク、パリの3都市に住む20~30代の働く女性計300人(各都市100人)を対象に実施した。
パリの女性は手で体を洗う
1日のバスタイムにかける時間は、パリの女性では「5分~15分未満」との回答が最も多く、52.9%と過半数に上った。これに対し、東京の女性は「15分~30分未満」との回答が55.8%を占め、東京の女性はパリの女性より「長風呂」傾向にあることが分かった。
また、「バスタイムに体や頭を洗う以外に定期的にしていることは?」との質問(複数回答)では、東京の女性の回答の1位が「湯船に浸かる」(48.1%)だったのに対し、ニューヨークの女性では「音楽を聴く」(36.5%)、パリの女性では「マッサージやあかすりなどボディケアをする」(45.2%)がそれぞれトップで、都市ごとに特色があることが分かった。ニューヨークの女性の場合、「ゲーム」(22.1%)、「テレビや映画などを見る」(16.3%)との回答も多く、趣味を楽しむ傾向が断トツに高かった。
一方、体を洗う際に何を使うかについては、パリの女性の51.0%と過半数が「手」を挙げた。次いで「綿のタオル」(9.6%)、「海綿」(8.7%)と続き、パリの女性は肌のために素材にまで気を遣う傾向が強いことがわかった。これに対し、東京の女性は「ナイロン製のタオル」が41.3%で最も多かった。「ナイロン製のタオル」はパリの女性では2.9%、ニューヨークの女性でも3.8%と低い。また、「手」を使う傾向はパリ以外でも広がっており、ニューヨークでは25.0%、東京でも29.8%にのぼった。
現在使っているボディ洗浄料に対しては、「いい物があれば変えたい」と望んでいる女性は、ニューヨークで54.3%、パリで55.7%だったのに対し、東京の女性は81.6%と両都市を大きく上回った。
こうした結果についてジョンソン・エンド・ジョンソンなどは、①ニューヨークの女性は、音楽やゲームなどを積極的に楽しみながら、効率よく全身の美容ケアをする「ながら美容型」、②パリの女性は、ボディケアへの意識が高い「洗練美容型」と類型化。東京の女性については、美に対して良いと思うものを追い求める「欲張り美容型」とし、洗い方などについてパリスタイルに移りつつあるのではないか、と分析している。