サンリオ総会で10歳女の子が堂々意見 「優待はタオルでなくぬいぐるみを!」に社長前向き

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   サンリオの株主総会であった、10歳くらいの女の子の発言がインターネットで話題を呼んでいる。

   サンリオは、女児に人気の「ハローキティ」や「マイメロディ」といったキャラクターグッズの販売やショーの公演、サンリオピューロランドの運営などを手がける。その株主総会の質疑応答で、女の子はすっくと立ち上がり、辻信太郎社長に堂々と意見した。

ほんわかムード「サンリオならではの光景かも…」

株主総会で10歳くらいの女の子が、辻社長に意見?(画像はサンリオのホームページ)
株主総会で10歳くらいの女の子が、辻社長に意見?(画像はサンリオのホームページ)

   サンリオの株主総会は2014年6月26日、東京・多摩市内で開かれた。質問した10歳くらいの女の子について、サンリオは「年齢を確認しているわけではないので、詳しいことはわかりませんが、株主番号や出席番号とお名前をきちんと述べられたうえで、議長が指名したので、手続き上もなんの問題もなかったです」と話している。

   サンリオは毎年、株主総会の当日にピューロランドを株主に開放しており、「株主が小さなお子さんを連れて(株主総会に)出席することはよくあることです」という。

   この日は平日なので、女の子は学校を休んで出席したことになるが、おそらくは父親が社会勉強のつもりで連れて来たと推察される。

   女の子の発言は、株主総会に出席していた株主がツイッターで明かした。「(株主)優待がタオルばっかりなのでタンスに入りきれなくなりました。わたし的にはぬいぐるみがいいです!と堂々と社長に訴えみんなから拍手喝采貰ったのがハイライト」と、つぶやいた。

   それまで会場を覆っていた張りつめた空気は、女の子の発言で一変。ほんわかムードが漂った。ツイートした株主は、「(いっしょに来ていた父親に)何も聞かず正式な質疑ルール通りに発言してて凄かったわ」と、女の子の態度が立派だったとも書いている。

   一方、「小さな株主」の意見に、辻社長もきちんと「次回はぬいぐるみやりたいです。やらせましょう」と前向きに答えた。

   インターネットには、

「うーん、これいいな~。(^^)ほのぼのする」
「サンリオならではの光景かも… 確かに優待専用のぬいぐるみとかのほうが喜ばれるかもしれませんよね」
「子どもの意見だからってなめてかかってないところがさすがアミューズメントって感じするな」

などと、辻社長とサンリオへの好感度もアップしているようだ。

優待狙いの「小さなお子さんがいる女性や主婦などの株主は少なくない」

   女の子に「タオルばかり」と指摘されたサンリオの株主優待だが、株主らの評判は悪くない。ある個人投資家は、株主優待狙いの「小さなお子さんがいる女性や主婦などの株主は少なくないですよ」と話す。

   同社の株主優待は、サンリオピューロランドとハーモニーランドの共通優待券が年間6枚もらえるほか、かわいいハローキティをあしらった自社商品がもらえる。

   商品は、2011年3月末の株主(100株以上の保有)にはスポーツタオル、12年3月末はハンドタオルセット、13年9月末は「くるくるブランケット」だったが、13年3月はネームホルダー、14年3月末はBIGレジャーバッグと、実際には必ずしも「タオルばかり」ではないようだ。

   2014年はサンリオを代名詞ともいうべき「ハローキティ」が生まれて40周年を迎えた、記念すべき年。サンリオは現在、全国でイベントやキャンペーンを開催しているが、女の子にもなにか「特別な思い」があったのかもしれない。

   とはいえ、ネットには株主優待を「ぬいぐるみ」にすることに、肯定的な声ばかりではない。

「プレミア狙いってのもあまり、お金のにおいがして好きではありません。レアものであるほど価値があるらしい…」
「日本株は配当金がほとんどない代わりに、そういった優待品がいいのが定番。そういうの、もうやめようよ」

といった具合だ。

   サンリオ株は2014年5月22日に、業績をけん引してきたラインセンス事業から物販ビジネスへの戦略転換などで嫌気がみられ、株価が急落。年初来安値の2410円をつけた。1月の年初来高値(4675円)からほぼ半減するなど、

「ぬいぐるみ云々言ってる場合じゃないんじゃあ…」

との声もある。

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