サッカーワールドカップ・ブラジル大会で日本対コートジボワール戦の終了後、日本のサポーターがスタジアムのゴミ拾いをしたことが、世界中で「礼儀正しい」「すばらしい」などと称賛された。
これに影響されたのか韓国・ソウルの街頭で応援する韓国サポーターもゴミ拾いを行い、韓国メディアで「成熟した市民意識」などと報じられている。
掃除する日本人の姿がSNSで拡散
2014年6月18日、韓国はロシアとの試合があり1対1で引き分けた。平日午前中だったが韓国ソウル市内の応援会場にサポーターが結集し、巨大スクリーンの前で盛り上がった。複数の韓国メディアはサポーターが会場のゴミ拾いをしたことを伝え、市民の成熟度合いの高まりとして報じた。
経済紙「マネートゥデイ」は、4万人余りの応援団は「成熟した市民意識が際立っていた」と表現した。ソウル・永東大路の街頭で応援していたサポーターは試合後に拍手で代表チームを労い、周囲のゴミを掃除して回ったという。
同紙の取材に対して28歳のサポーターは、
「自分のゴミを自分できれいにする日本人の姿がSNS(ソーシャルネットワークサービス)を介して急速に広がっていった」「私たちも出来ないはずがないと考えた」
と日本人の影響を認めている。
また聯合ニュースによると、ソウル光化門広場のパブリックビューイングでは、代表チームの公式サポーターが競技直後にごみ袋を無料配布し、「成熟した応援文化を見せてくれ」と訴えた。自分らのゴミ以外も掃除したという女子高校生(16)は「成熟した市民意識を見せたかった。自分の周辺を片付けるのは当然だと思う」と記事中で答えていた。
早朝の試合だったためそもそも人数が少なかったという見方も一部ではあるというが、試合終了から数十分で掃除が終わった。過去のワールドカップの応援であった、爆竹を通り過ぎる車に向けるなどの行為も見られなかったそうだ。
日本のネットでは、
「よいことはどんどん世界中に広まって欲しい」
「W杯後に韓国ファンがゴミ拾い。いいことじゃないか!」
と賛同する意見が書き込まれた一方で、
「いいことは学ぶべきだとは思うけどパフォーマンスに過ぎないんだろうな」
と厳しい意見も一部ユーザーから書き込まれている。