旧日本軍のいわゆる従軍慰安婦をモチーフにした少女像や記念碑がアメリカ各地で設置されている問題で、首都ワシントン近郊に新たに石碑が完成した。
韓国側の主張を伝える石碑の数は増すばかりで、対抗手段が打ち出せない日本政府にネットでは不満の声も出ている。
首都ワシントン近郊では初めて
慰安婦碑は2010年にニュージャージ州の市立図書館に韓国系団体が初めて設置し、その後ニューヨーク州のアイゼンハワー公園にも建てられるなど、韓国系団体による活動で設置場所が各地に広がっている。カリフォルニア州のグレンデール市には慰安婦像が設置されたことで、ネットでも大きな話題となった。今回の石碑は、バージニア州北部に位置するフェアファクス郡内にあり、ワシントン近郊としては初となる。
2014年5月22日の韓国日報の記事では、「予想される日本の熾烈な妨害工作のために建設場所などはまだ具体的に開示することはできない」という関係者の証言を掲載していたが、産経新聞の報道によるとフェアファクス郡庁舎の裏庭の一角につくられたようだ。
ビニールシートに覆われている状態だが、
「韓国、中国、台湾、フィリピン、インドネシア、マレーシア、ベトナム、オランダ、東ティモールからの20万人を超える女性と少女が、強制的に性的奴隷にさせられた」
などの文字が刻まれているという。
また、石碑の隣には蝶の像が建っていて「蝶は慰安婦被害者の女性を象徴し、これらの差別と痛み、暴力を乗り越える自由な羽ばたきを念願する意味を込めている」と韓国日報は書いている。10メートル離れた場所にはアメリカ同時多発テロ事件の追悼碑があるそうだ。除幕式は5月30日に行われ、従軍慰安婦の被害者を主張する女性や、慰安婦問題の旗振り役のホンダ下院議員が参加予定としている。
フェアファクス郡は韓国系住民が多いことで知られ、バージニア州議会で公立高校の教科書で日本海に「東海」と併記する法案が成立するほど影響力を持つ。