旅客船沈没事故で揺れる韓国で、またしても大きな事故が発生した。2014年5月2日15時半頃、ソウル市内の地下鉄で2本の列車が衝突し、100人以上の乗客が負傷した。
韓国の地下鉄といえばIT化が進んでいることで知られ、現地では「自動で制御された安全な乗り物」とのイメージが強いという。「IT先進国」を象徴する地下鉄での事故に、国内外で衝撃が走っている。
安全装置が正常に作動しなかった可能性
事故は地下鉄2号線のサンワンシムリ駅付近で起きた。何らかの異常が起きて停車していた列車に後続の列車が衝突、片方の列車のうち2両が脱線した。現地メディアでは負傷者が100~170人余りと報じられているがいずれも軽症とのことで、今のところ重傷者がいるとの情報はない模様だ。
フジテレビ系のスーパーニュースでは、18時頃に現地の記者からのレポートがあった。ソウル市内の地下鉄では安全装置で列車間の距離が保たれているが、今回の事故はこの装置が正常に作動しなかったことが原因との見方が浮上しているという。
TBS系のNスタでは、韓国の地下鉄の「IT化」に触れていた。ソウルの公共交通システムは世界一IT化が進んでいると言われていて、自動制御装置によって管理された安全な乗り物というイメージがある。韓国が最も誇っている部分の1つでもあり、そんな地下鉄で事故が起こったことは大きな衝撃だ、としていた。
旅客船沈没事故に安全といわれた地下鉄での事故と、大きな事故が立て続けに起こったことで、韓国民は衝撃を受け、すっかり疲弊しているようだ。ツイッターでは、「自分で自分の身を守るしかない国だなんて…」「韓国の中の安全な場所はどこなんだよ~」「もう全国民在宅勤務しかないよ」などと書き込まれている。