新型万能細胞「STAP細胞」の論文に「改ざん」や「ねつ造」があったとされる問題で、理化学研究所(理研)の調査研究結果に不服申し立てをした小保方晴子・研究ユニットリーダーが2014年4月9日、大阪市内で会見した。
自らの行為については「ミス」だとして調査をやり直すように改めて求めた。STAP細胞の存在については、作製に200回以上成功したことや第三者による作製が成功したことを根拠に、絶対の自信を見せた。
紺のワンピースに真珠のネックレス姿で登場
小保方氏は紺のワンピースに真珠のネックレス姿で登場。8分にわたる冒頭発言では、論文の「不備」を繰り返し陳謝しながらも論文の結論については正当性を引き続き主張した。
「多くの研究者の方々から見れば、考えられないようなレベルでの間違いが沢山生じてしまっていると思われると思われるが、この間違いによってこの論文の結論に影響がないことと、何よりも、実験は確実に行われており、データが存在することから、私は決して悪意を持ってこの論文を仕上げた訳ではないことをご理解いただきたい」 「STAP現象が論文の体裁上の不備で否定されるのではなく、科学的な実証、反証を経て研究が進んでいくことを心から願っている」
論文撤回は「『この現象は間違いです』と世界に発表することになる」
小保方氏によると、STAP細胞は200回以上作製に成功しており、自分以外の第3者も作製に成功したという。論文の撤回についても、「撤回するということは、そのオーサー(著者)が『この現象は間違いです』と世界に発表することになる」として、「結論が正しい以上、その(論文を撤回するという)結論を世界に発表するのは正しい行為ではないと考えている」と明確に否定した。
不服申し立てを行った経緯については
「事実関係をよく理解していただかないまま不正と判定されてしまった。弁明と説明の機会を十分あたえてくださったならば、必ず間違いが起こった経緯を理解してもらえると思っている」
と説明した。いわば、小保方氏が改めて説明し、理研が事実関係を調査しなおせば「研究不正」の認定は覆るはずだという主張だ。