中高生によるスマートフォンの利用が拡大している。内閣府が実施した2013年度の「青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、所有する携帯電話のうちスマホの占める割合は中学生で約4割、高校で約8割に上る。
スマホは便利な反面、トラブルに巻き込まれるケースもあり、有害サイトにアクセスできない「フィルタリング」の設定が推奨されているが、「抜け道」を利用して制限サイトを見る中高生もいるようだ。
フィルタリングを避けられるブラウザアプリを使用する方法も
2009年4月に施行された青少年インターネット環境整備法で、18歳未満が携帯電話を利用する場合、保護者が不要と申し出ない限り原則はフィルタリングサービスに加入することになっている。「ブラックリスト方式」だと、有害と判断されたサイトがリスト化され、アクセスしようとしてもページが表示されない。携帯キャリアやサービスによってその適用範囲は異なるが、出会い系やギャンブルなどが主な対象となる。
しかし、「抜け道」を使ってサイトにアクセスする中高生も少なくない。標準のフィルタリングサービスだけでは、アクセス制限に不十分な場合があるからだ。代表的なものとして無線LANを経由してアクセスする方法が知られている。総務省のサイトのQ&Aにも、
「スマートフォンは、従来の携帯電話と異なり、多くのアプリをダウンロードできるほか、無線LANによってインターネットに接続できます。そのため、携帯電話事業者が提供するネットワーク側のフィルタリングだけでは対応できない場合があります」
という記述がある。
ツイッターでは中高生が実際に、
「フィルタリング設定してもWi-Fi繋げばエロサイトみれるやん」
「別にWi-Fi繋いだからフィルタリングとか言うバカみたいなものには引っかからない」
などとツイートしている。
他にも、フィルタリングを避けられるブラウザアプリ「Opera mini」を使用する方法もある。海外にあるオペラ社のサーバがユーザの代わりにサイトにアクセスして、圧縮したページ情報を表示するので、アクセス制限を回避できるという仕組み。iOSとAndroidのどちらでもダウンロードでき、簡単に利用できてしまう。