なぜ出血多量で死ななかったのか? 電車にひかれ脚切断、6時間後に助かった不思議

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   電車にひかれた佐賀市内の男性が、意識不明となって6時間近くも左脚を切断したままの状態で助かったことに、驚きの声が上がっている。出血多量にならなかったのは、ある理由があったようだ。

   「不思議ですね。聞いたこともなく、奇跡のように思えます」。佐賀県の唐津市消防本部の警防課では、こう話す。

車輪に押しつぶされて血管が収縮した可能性

   唐津署などによると、2014年3月26日の午前4時10分ごろ、「左脚の膝から下を切断した」と50代公務員の男性から助けを求める119番通報があった。救急隊員がJR唐津駅に駆け付けると、男性は、回送列車が停車しているホーム下の線路脇に仰向けに倒れており、近くには切断された左脚があった。

   回送列車の先頭車両の車輪に血痕が見つかったことから、男性は、前日午後10時30分ごろにはねられたとみられている。

   男性は前日、唐津市内で同僚とお酒を飲んで、午後8時30分ごろにJR唐津駅に来たという。しかし、男性の記憶はここまでで、回送列車にはねられてから約5時間40分後に意識が戻り、自分の携帯電話で通報していた。

   このニュースは、ネット上でちょっとした話題になった。「5時間以上処置無しで出血多量にならなかったの!?」「足切断しても目覚めなかったのか」「酒によってて痛みを感じなかったのかな」といった疑問が出てくるからだ。

   なぜ出血多量にならなかったのかについては、東京医科歯科大の大友康裕教授(救急災害医学)は、「回送列車の車輪に押しつぶされて血管が収縮し、血が止まった可能性があります」と指摘する。

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