浦和レッズ戦で「差別的」横断幕 サポーターは対応が鈍いと批判

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   J-1浦和レッズ―サガン鳥栖戦が行われた埼玉スタジアムで2014年3月8日、「JAPANESE ONLY」と書かれた横断幕が掲げられる騒動があった。

   浦和は公式ホームページで、「差別的と解釈されかねない発言と行為がありました」と発表したが、当日スタジアムに訪れたサポーターからはスタッフの対応の鈍さを訴える書き込みが相次いでいる。

横断幕には、「JAPANESE ONLY」

槙野選手もツイッターで言及
槙野選手もツイッターで言及

   横断幕が掲げられたのは、ゴールネット裏への通路で多くのサポーターの目に留まる場所だ。

   横断幕は誰が掲げたのか、何を主張しているのかはいまだ明らかになっていない。「JAPANESE ONLY」は直訳すれば「日本人だけ」となるが、インターネット上では一部選手に対する差別的表現だという指摘が相次いだ。また、浦和レッズの槙野智章選手は自身のツイッターで「今日の試合は負けた以上にもっと残念なことがあった…」と横断幕の写真を掲載。「浦和という看板を背負い、袖を通して一生懸命闘い、誇りをもってこのチームで闘う選手に対してこれはない。こういう事をしているようでは、選手とサポーターが一つにつながれないし、結果も出ない…」と不満をあらわにしている。

   浦和レッズは8日夜、「サガン鳥栖戦での出来事について」と題した発表分をホームページに掲載。「差別的と解釈されかねない発言と行為がありました。クラブとしましては、差別的発言・行為は断じて許されるものではないと考えています」とした。「発言と行為」についての具体的な内容は明らかにせず、「なお、今回の出来事につきましては、事実確認のうえ適切な対応に取り組んで参ります」と書くにとどめた。

横断幕は試合終了までそのまま

   浦和レッズの対応に、サポーターは不満げだ。「何この他人事対応?」、「レッズのスタッフにはさらに失望したよ」、「ああいう対応じゃあ厳しく協会にやってもらわないといけない」など、非難する書き込みがツイッターなどに寄せられた。なかでも、サポーターから横断幕を外すよう抗議があったにもかかわらず、試合が終わるまで掲げられ続けたことに憤る人は多い。

   スタッフに抗議したというサポーターは、「結局この試合中の撤去はせず、『今後改善に向けて努力する』ことになったそう」とツイート。また別のサポーターは、「クラブのスタッフが(編注:横断幕を)撤去したのは事実です。ただ、試合終了してからしばらく経った後です。現場に通りかかった(おそらく欧米系の)観客が、幕と一緒に写真を撮り始めた時に、スタッフがはがしていました」と明かした。こうした書き込みが拡散されるにつれ、サポーターによる憤りの声は増えている。しかし、浦和レッズからは当初の発表文のほかは9日16時現在、説明はない。

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