2000年代後半から巻き起こったK-POPブームに乗じて日本進出した韓国のガールズグループ「KARA」を覚えているだろうか。日本デビューした10年にオリコン年間ランキング新人セールス部門で1位に輝き、11年にはNHK紅白歌合戦出場も果たした。
日韓関係の悪化もあってか、最近ではあまり名前を聞かなくなってしまったが、先日久々に来日していたことがわかった。その目的が、なんと「スーパーの社内運動会への出演」だったらしい。
昼食タイムのライブ「食べながらの鑑賞も可」?
KARAが出演したのは、14年2月25日に行われた、埼玉県を中心に関東で店舗展開しているスーパー「ヤオコー」の社員らが参加する運動会だ。
このイベントの詳細とタイムテーブルを記した紙が、1月頃からネット上で流出していた。内容を見ると、会場は「さいたまスーパーアリーナ」、司会は元日本テレビアナウンサーの福澤朗さんと、社内イベントにしてはかなり豪華だ。
KARAの出演時間は、大玉送りと綱引きが終わった後、12時30分から14時10分までの昼食タイムで、「お昼を食べながらの鑑賞も可」と書いてある。
15時40分からの表彰式では、元ジャニーズの歌手・田原俊彦さんのライブも行われた。
当日はKARAの撮影はNGだったようで、ライブの模様の写真は出回っていないが、ツイッターでは参加者や噂を知って会場に駆け付けたファンが「KARAなう。ふっつーに可愛いな」「ヤオコー運動会の音漏れ行ってきました」などと投稿した。
一時は大人気を博したKARAが「社内運動会」に登場、それもランチタイムの余興のような形で―。K-POPファン以外にも多く知られている名前とあって、この扱いに驚いた人が多いようだ。ネット上では、「笑えん…落ちぶれすぎ」「スーパー従業員が飯モグモグしながらKARA鑑賞www」「ヤオコーがすごいのかKARAが落ち目なのか…」などと書き込まれている。
スケジュールが3日しか埋まっていない月も
今回のイベント出演が話題になるまで、熱心なファン以外にはあまり活動内容が耳に入ってこなかったKARAだが、最近どうしていたのだろうか。
2013年は、日本の活動だけでも、1月に東京ドームで単独ライブ、3月と7月にシングル、8月にはアルバムを発売。10月から11月にかけて7県でライブツアーを開催した。全盛期よりは少ないが、精力的な活動といえる。
しかし14年に入ってからのKARAのスケジュールを公式サイトで確認すると、1月はパク・ギュリさんとハン・スンヨンさんが出演するテレビ番組の放送が2回と、ギュリさんが出演するドラマ「感激時代」の製作発表会の計3日。2月はギュリさん、スンヨンさん出演のテレビ番組の放送が2回、スンヨンさんが出演するドラマ「女子漫画 靴」の制作発表会、「女子漫画 靴」の放送が2回と、計5日しかカレンダーが埋まっていない。今回の来日はスケジュールに記載されていなかった。
14年1月には、07年3月のデビュー時から活動し、グループを支えてきたメンバー、チョン・ニコルさんが、所属事務所「DSPメディア」との契約満了にともなって脱退した。4月には、08年7月に加入したカン・ジヨンさんも契約満了で脱退することに。日本デビュー時には5人いたメンバーが、この4月から3人に減ってしまう。
日本デビュー以来、韓国よりも日本での人気の方が高いと言われてきたKARA。嫌韓ムードや脱退騒動を乗り越えて、人気が再燃する日は来るのだろうか。