日本の景気回復で韓国の魅力薄れる? 日本からの投資、昨年は4割も減る

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   日本から韓国への投資が、2013年は前年より4割も減少したことが分かった。その理由は何かなどを巡って、ネット上でも話題になっている。

   韓国メディアによると、投資額減少は、韓国の産業通商資源部が2014年1月28日に明らかにした。

韓国の投資振興公社「例年並みに戻った」

   日本からの投資額は、13年は26億9000万ドルで前年より40.8%も減った。その理由については詳しく報じられていないが、これまでの報道では、まず円安ウォン高が進んだため、投資が減ったとされてきた。輸出に依存している韓国の製造業が打撃を受け、投資によるリターンが減っているとされるからだ。

   さらに、韓国の国内事情にも影響された可能性が出てきた。韓国メディアによると、大韓商工会議所の調べで、韓国の投資条件が劣悪だとする外資系企業が55%にも上った。その理由では、政策に一貫性がない、労働時間短縮など過度な規制がある、などが挙げられていた。

   日本からは、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領らが日本を繰り返し非難したり、その経済政策がうまくいかなかったりすることがあるとの声も出ている。今後は、むしろ東南アジアのアセアン諸国に日本企業は魅力を感じているとの分析もあるようだ。

   韓国の大韓貿易投資振興公社では、日本からの投資が減った理由について、日本地域本部の投資誘致チーム長が取材にこう説明した。

「12年は、円高のほか震災の影響が大きく、日本企業が製造拠点を韓国に置こうとする動きが増えました。13年より倍近くも投資があったのは、そのためです。13年は、11年までのレベルに戻っています。それは、円安もありますが、主に設備投資が一段落したからだとみています」

   つまり、投資が増えた反動で減った面が大きく、例年並みに戻ったということだ。

朴大統領は外資系企業の投資を積極的に呼びかけ

   また、大韓貿易投資振興公社では、日本企業にモニタリング調査をしたところ、投資はビジネス需要で行っており、政治や外交の影響はないとの声が多かったとした。外資系企業の投資に不利益などがあったという報告はなく、大統領が変わっても影響が出ないよう努力されているとしている。

   アセアン諸国への投資は、主に人件費削減が目的であり、韓国については、グローバル企業への投資が主だとして、今後も需要が出てくるという。

   国際金融アナリストの小田切尚登さんは、円高や震災で韓国に投資がシフトした反動はあるとしながらも、日本からの投資が減った主な理由をこうみる。

「日本の経済がアベノミクスの影響でよくなってきたので、わざわざ韓国に行かなくてもよいことが大きいと思います。日本に投資する価値があると企業が考えるようになったということです」

   ただ、韓国は、これ以上投資が減らないよう手を打つはずだともした。

「国内向けに政治は強気に出ないといけませんが、韓国は、日本に非常に依存しており、本気のケンカは避けたいのが本音だと思います。サムスンなど財閥系企業が支配しており、経済はもろい面があるからです。日本からの投資は重要なので、これからも柱の1つになっていくはずですよ」

   実際、韓国の朴大統領は最近、日本向けとは言わないものの、外資系企業の投資を積極的に呼びかけるようになっている。2014年1月21日には、経済改革3か年計画を発表し、規制を見直して投資しやすいようにすることを表明した。

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