韓国に出張していたはずの内閣府の職員(30)が、北九州市の海に韓国製のモーター付のゴムボートで漂着、遺体で見つかった。
日韓関係が緊張している時期だけに、ネットでは様々な憶測が乱れ飛んでいる。
まずゴムボートが見つかった
この職員は、キャリア官僚で、昨年7月から米国のミネソタ大学大学院に留学中。国際会議に出るといって、2014年の1月に韓国に出張していた。その後の足取りは不明で、フジテレビによると、泊まっていたホテルにはまだ荷物が残っていたが、なぜか本人の名前では預けられていなかったという。
各紙の報道によると、1月18日午前9時45分ごろ、まず最初にゴムボートが発見された。若松区響町の防波堤から西約500メートル沖合で、遊漁中のプレジャーボート船長から「ゴムボートが漂流しており、中に1人倒れているようだ」と118番があった。
若松海上保安部の巡視艇が現場に急行し、午前10時すぎ、防波堤近くを漂流していたゴムボートの中に1人が倒れているのを確認したが、荒天のため接近できず、まもなくゴムボートは転覆、乗っていた人は行方不明となった。現場付近は当時、北西の風約12メートル、波の高さは2、3メートル。強風、波浪注意報が発令中だったという。
そして20日になって、現場の水深約7メートルの海底から男性の遺体が見つかった。海保の発表によると、身長約175センチの中肉中背で20代半ば~30代後半。目立った外傷はなかったという。服装は各紙で多少差があるが、韓国製の服で、紺色のフリースに、黒と茶色のフード付きジャンパーを重ね着し、黒のズボンをはいていた。多数のウォン紙幣も所持していたが、身元が分かる所持品もなかったという。
発表と独自取材が混在
その後、しばらく続報がなかったが、2月1日になって一部メディアが、「この男性は内閣府の職員」というニュースを流し、各紙が追う形となった。
いまのところ海保などが発表した情報と、各メディアの独自取材の情報が混在している状態だが、このキャリア官僚が韓国を出国した記録はない模様だ。
なぜゴムボートにのっていたのか、どうやって北九州沖までたどりついたのか、行方不明になってかなりの時間がたつが、「捜索願い」のようなものは出ていたのか、またこの男性遺体がなぜ内閣府職員と分かったのかなど、まだはっきりしないことも多い。海保では事件と事故の両面で調べを進めているという。
日韓関係がギクシャクしていることもあり、ネットでは、
「怖すぎ」「迷 宮 入 り 確 定」「どういう背景があるのかさっぱりわからん」「完全にヤバいことに巻き込まれたな」
といった声が出ている。