「新型万能細胞」小保方晴子リーダーは「女子力」も高かった ネットでもさっそくアイドル扱いに

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   理化学研究所などは2014年1月29日、さまざまな組織や臓器に成長する新たな「万能細胞」の作製にマウスの実験で成功したと発表した。各メディアは、これまでの常識を打ち破る世界初の万能細胞として驚きをもって伝えた。

   研究成果が評価される一方で注目を集めているのが、研究ユニットのリーダー、小保方晴子(おぼかたはるこ)さんだ。まだ30歳という若さで、「女子力」も高い。ネット上でもさっそくアイドル扱いを受け、盛り上がりをみせている。

ネイチャー誌に酷評されるも諦めなかった努力家

理化学研究所公式サイトのトップ画面にも小保方さんが登場
理化学研究所公式サイトのトップ画面にも小保方さんが登場

   研究は、理化学研究所発生・再生科学総合研究センターと米ハーバード大などの共同で行われた。本来、哺乳類の体は1個の受精卵から始まり、1度分裂して血液や筋肉など種ごとの細胞に変化すると、元には戻らない。この「分化状態」にある細胞の記憶がリセットされて受精卵に近い状態に戻るのが「初期化」で、核移植(クローン技術)や遺伝子導入(iPS細胞技術)といった細胞核の人為的な操作により可能となっていた。

   だが今回の研究では、マウスの体細胞を酸性の溶液に浸すという単純な外部刺激だけで「初期化」が起こり、さまざまな組織や臓器に成長する能力を引き出したという。iPS細胞よりも簡単に、短期間で作製でき、がん化や染色体への影響も確認されていない。また、ES細胞やiPS細胞では困難だった胎盤に成長することも確認されたという。この万能細胞は「STAP(スタップ)細胞」と名付けられ、30日付の英科学誌「ネイチャー」に掲載される。研究チームは今後、再生医療への応用も視野に入れ、人間の細胞で実験を進めるそうだ。

   画期的な研究成果は各メディアでも大々的に報道され、研究ユニットリーダーの小保方さんは一躍時の人となった。千葉県松戸市出身の小保方さんは02年、早稲田大学理工学部応用化学科に入学。大学院からは再生医療の研究に転身し、08年から留学した米ハーバード大医学部で教授らとの議論を通し、今回の研究のヒントを得た。報道では、研究を始めた当時に周りの研究者から「きっと間違いだ」といわれて夜通し泣き明かした日もあったこと、2013年春にネイチャーに投稿した際に「過去何百年の生物細胞学の歴史を愚弄している」と酷評されて却下されたことなど、成功の裏にあった苦労話も伝えられた。

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