熊本県のPRキャラクター「くまモン」が過去2年間(2011年11月~13年10月)に熊本県にもたらした経済波及効果は1244億円、テレビや新聞に取り上げられた広告効果(パブリシティ効果)は90億円以上と、ゆるキャラとして「破格の効果」(関係者)をもたらしたと、日銀熊本支店が推計を発表した。
2012年分の経済波及効果は508億円で、日銀の各支店が調査するNHKの大河ドラマ等の経済波及効果と比較すると、くまモンの圧勝だった。
人気キャラクターの経済効果を日銀支店が調査するのは初めて
人気キャラクターの経済効果を日銀支店が調査するのは初めて。調査は、くまモンが「ゆるキャラグランプリ2011」で優勝した2011年11月以降の2年間とした。調査は(1)くまモンを利用した商品の売上高(2)くまモンによって増加した観光客数――をそれぞれ推計し、熊本県への経済波及効果を試算した。くまモン利用商品の売上高は、熊本県が利用を許諾した企業に絞った。
広告効果は、テレビ放送のニュースや番組で、くまモンが取り上げられた時間と、新聞に掲載されたくまモンに関する記事の面積を調査し、これに相当する広告料金を試算した。新聞に掲載されたくまモン関連の記事は、朝日、毎日、読売、日本経済、産経の全国紙と地元紙・熊本日日新聞の記事検索で164ページ、朝刊に換算すると約4日分の全紙面に相当する露出ぶりだったという。