京都弁護士協同組合が企画したオリジナルの豆腐「やっこさんは白だな」が発売された。
弁護士団体による豆腐というのが異例なうえに、商品名の奇抜さが受けてネットで話題になっている。
「豆腐のように柔らかく、推定無罪について考えて」
「やっこさんは白だな」は、刑事ドラマなどで容疑者を指す言葉「やっこさん」に、豆腐の「ひややっこ」をかけたネーミングだ。容疑者は「推定無罪」であるという精神を訴える狙いがあるという。パッケージには墨で書いたような字体で商品名と、男性のシルエットが描かれている。
発売が報じられるとネットで話題になり、
「ネーミングおもしろすぎwww」
「くっ、果てしなくどうでもいい割に面白いじゃないか!」
「醤油をたらすとあら不思議、あっというまにクロに」
といった具合に盛り上がっている。
組合担当者によると、組合内で名前の公募を行い63作品の中から投票などで「やっこさんは白だな」が選ばれた。「他との差別化ができて、良くも悪くもおもしろがってもらえる」ことに加え、「弁護士の矜持を伝える」ネーミングでもあるとして決定した。
「京とうふ藤野」などと共同開発し、京都府与謝野町産の大豆「サチユタカ」を使用した。型に流し込んでから加熱・凝固させる「充填豆腐」で、他のタイプより賞味期限が長いという。「豆腐のように柔らかく推定無罪について考えてもらえれば」と担当者は話していた。
組合の弁護士向けに顧問先への「営業ツール」として販売するほか、一般用に2013年12月11日からは地元スーパーでも扱っている。販売元の与謝野産品有限責任事業組合によると、今後は百貨店での販売を目指す。
「憲法と人権」という名前の日本酒も
京都弁護士協同組合が企業と商品を共同開発したのは、実は今回が初めてではない。京都のかばん店「一澤信三郎帆布」とともに、弁護士用に大量に資料が入るトートバッグを開発し、一般向けにも販売している。弁護士バッジと同様に、正義と自由を表すひまわりの模様が入っている。
また、「憲法と人権」という名前の日本酒も開発し、2005年から毎年販売している。憲法や人権の大切さを考えてもらうきっかけになれば、と作られたもので、大吟醸・吟醸あらばしり・しぼりたて新酒の3種類がある。
こうした商品展開に、
「京都弁護士協同組合とやらはかわいいかばん作ったり面白豆腐つくったり商売上手やなー」
と感心する声も少なくない。