長谷川洋三の産業ウォッチ
石破茂幹事長の反省:「政治家は世の中に対するおそれを持っていかなければならない」

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「政治家は世の中に対するおそれを持っていかなければならない」

   自民党の石破茂幹事長は2013年12月4日、東京都内で開かれた言論NPO設立12周年パーテイーでこうあいさつし、「絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらない」と書いたブログが野党などの強い批判を招き、ブログの訂正と安倍首相ら自民党役員への謝罪に発展したことの反省を込めてあいさつとなった。

「どの国も自分の利益を中心に考える」

   石破氏は、民間各界の自由な議論を展開する中で時代を動かそうという趣旨で発足した言論NPOの中でも活発な発言をしてきただけにブログの反響の大きさに驚いたようで、

「健全な言論活動を展開する中で理解が進む。言論が世の中を変える」

と改めて自由な言論活動の重要性を強調した。

   言論NPOは、日中関係の緊張が続く中で、北京で両国の有識者を集めて「第9回東京―北京フォーラム」を開き、国民間の冷静な議論を呼びかけた「北京コンセンサス」を発表するなど、活溌な言論外交を展開している。それだけに石破発言は言論NPO関係者にも思わぬ波紋を投げかけたようで、この夜は工藤泰志代表から「話題の人」として紹介された。

   ただ石破氏のブログ訂正とおわび行脚があったもの、特定秘密保護法案の今国会成立を目指す自民党の姿勢は変わらず、石破氏も「どの国も自分の利益を中心に考える。スキがあればつけ込む。法制や運用が十分かを検討し、その上で何が糸口になるか健全な議論を進めるべきだ」と主張していた。

長谷川洋三

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