また韓国か――と国内では、もはやため息ばかりが聞こえる。サッカー日本代表の新ユニホームが「旭日旗を連想させる」と難癖を付けられている問題で、とうとう韓国政界からも「ユニホームも取り締まり対象」などという発言が出始めたのだ。
問題のユニホームは、2013年11月11日に大々的に発表されたばかり。左胸のエンブレムから放射状に伸びる薄い青のラインが特徴的だ。日本サッカー協会では、W杯に一丸となって挑むべく、「円陣」を表現したものだと説明している。
「旭日旗ユニホームで韓国戦、とても考えられない」
しかし、このデザインに韓国側は「どう見ても旭日旗(戦犯旗)だ!」と敏感に反応した。海外メディアが新ユニホームをスクープして以降、
「東アジアの国々の怒りを買うだろう」(聯合ニュース)
「恥知らず日本、W杯に『戦犯旗』ユニホーム確定」(KBSテレビ)
などと盛んに報道し続ける。ネット上も、「FIFA! これこそ『政治利用』だろうが!?」「早く制裁しろ」「試合後のユニホーム交換でめちゃくちゃに踏みつけてやろうぜ」などとくそみそだ。日本国内では「どこが旭日旗?」との声もあるが、
「アジアの神話で太陽の象徴とされる『三足烏』(協会のエンブレムである『ヤタガラス』を指す)が中央にあることを考えても、旭日旗であることは明白」(ある韓国の掲示板住民)
と、妙な屁理屈までこねて「旭日旗ユニホーム」を既成事実化しようとする。
韓国のサッカー協会は今のところ、「日本側が公式に『旭日旗だ』と言っているわけでもない。デザインに口出しされれば、さすがに日本も不快だろう」と慎重な姿勢だ。しかし政界からは、早速くちばしを挟もうとする動きもある。
野党・民主党の安敏錫議員は、さっそく国会にこの問題を持ち込む方針を示した。中央日報が伝えるところによれば、「日本代表が『戦犯旗ユニホーム』を着て韓国で試合をするなど、とても考えられない事態だ。協会はなんとしても阻止せねばならない」(関係者の発言)とその鼻息は荒い。
韓国では9月に、「日本の軍国主義を象徴する旗や服、マーク」を韓国内で使用することを禁止する「旭日旗禁止法案」が提出されている。違反すれば1年以下の懲役か300万ウォン(約28万円)以下の罰金だ。法案に携わった与党・セヌリ党の孫仁春議員の関係者は、こう高言する。
「法案は早ければ14年2~4月にも通るだろう。新ユニホームもその対象だ」(中央日報、14日付記事)