レジの列に割り込んできた年寄りを蹴っ飛ばしてやった――。「ニコニコ生放送」(ニコ生)で日ごろから配信を行っている男性が、自身の不道徳な行為を自慢げに告白した。
男性は生主(ニコ生配信者)にインタビューする「ブロマガ記者」としても活動しているほか、「ガジェット通信」に記事が取り上げられたこともある。今回の配信内容は多くの人の怒りを買い、批判が噴出している。
「老人蹴っ飛ばしたくらいで」と怒りあらわに
男性は2013年11月3日の配信で、コンビニで起きた「すげぇムカつく」出来事を仏頂面で話し始めた。男性がお酒を買う為にレジに並んでいると、お年寄りが列に割り込んできたという。意図的に割り込んだのか間違えて入ってしまったのかは不明だが、あろうことか男性はこのお年寄りを思い切り蹴っ飛ばしたというのだ。「割り込んでんじゃねえよ!この糞ジジィ!」と罵声も浴びせた。すると後ろにいた30歳前後の男性に羽交い絞めにされ、30分後には警官が到着。個人情報確認の後、厳重注意されたようだ。
男性は缶チューハイを片手に「なんでさ、老人蹴っ飛ばしたくらいで俺の名前と生年月日と住所と電話番号を書かないといけないわけ?」と不満をあらわにする。生放送の視聴者から批判的なコメントがくると、「俺悪くないでしょう。一個も悪くないじゃん。年寄りが並んでるところを割り込んで来てたんですよ?そこが、俺が怒ってる原因でしょ」と自身の「正当性」を主張する。
さらに「蹴っ飛ばす」行為は暴力ではないと思うと言い張り、「暴力っていうのは・・・暴力ふるって死んじゃったとか、暴力ふるって包丁で首を切断したとか、手足を切断したとか、死体をコンクリート詰めしたとか、そういうことじゃないの?」と独自の暴力基準を解説。しかし、親による暴力の有無について質問されると「親父に一回殴られたことがあるだけ」と、なぜか殴ることについては、暴行殺人や死体遺棄と同じ「暴力」に位置づけていた。
男性は「ネタじゃなくて、この世からいなくなってほしいと思ってるくらい年寄りが嫌い」「言葉で言ってもわからない。年寄りは基本的に調子のってるから」「おれ普段人のことけっこう蹴っ飛ばしてるけどね」「すごい納得いかない。今度またあれだなー、道端で老人が真ん中歩いてたら、もう一回蹴っ飛ばしてやろう」などと続け、怒り覚めやらぬまま配信を終えた。
「一般的な感覚とかけ離れていたことが原因」と謝罪
コメント欄や2ちゃんねるでは「どうしたらこんな風に育つんだよ」「こいつ見かけたら蹴飛ばしてもOKってことだよな」「屑を超えてるな」「あからさまに悪ぶってる種類の奴なんかまだ可愛いな こいつは完全なるサイコパス」などと批判が相次いだ。元動画はすでに削除されているが、コピー動画がいくつも公開され、バッシングはおさまらない。
こうした批判を受け、男性は11月12日に「ニコニコチャンネル」内で下記の謝罪文を発表した。
「警察官立ち会いのもとでご老人及びコンビニへの謝罪はしております。その上で『被害届は出さない』という旨のご理解をいただきました。このたびは私の軽率な行動、発言によりリスナーの皆様へ不快な思いをさせてしまい申し訳ございませんでした。私の行動や発言の内容が、あまりにも一般的な感覚とかけ離れていたことが原因であり本当に反省しております(以下、略)」
しかし、視聴者からは「お前の本質がよーく垣間見れた。テンプレだけの謝罪なんて意味がない」「2ちゃんや動画でさんざん叩かれて焦っただけですよね?40年近くもしていた行動をいきなりやめれるわけ無いでしょ?」「謝罪とかでどうにかなるレベルじゃないがな」と辛辣なコメントが寄せられ、謝罪文もあまり効果を為していないようだ。