鳥栖市公式ゆるキャラが「アナル」「われめ」… ラジオで「問題発言」、活動自粛か

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   「ゆるキャラグランプリ2013」の投票締め切り翌日、エントリーしている「ゆるキャラ」の活動自粛が報じられた。渦中にあるのは佐賀県鳥栖市のマスコットキャラクター「とっとちゃん」。ラジオの深夜番組での発言が「わいせつ」だったとして問題視されたという。

   西日本新聞(2013年11月9日朝刊)は「鳥栖ゆるキャラが『わいせつ生放送』 とっとちゃん、活動自粛」と報じた。10月23日未明に放送されたラジオ番組での「わいせつな発言」が問題視され、鳥栖市はとっとちゃんの活動自粛を決め、ぬいぐるみやキーホルダーなどの「とっとちゃんグッズ」の販売も中止したという。

出演者「観光協会から『下ネタ』許可とってる」

「とっとちゃん」ツイッターは10月24日で途絶えている
「とっとちゃん」ツイッターは10月24日で途絶えている

   とっとちゃんは04年、鳥栖市の市制50周年を記念して生まれた。市鳥のメジロをモチーフにしたキャラクターだが、胴体の丸さと口ばしが特徴的なため、ツイッターのプロフィールでは「僕はペンギンに間違えられる事が多い」と話している。

   ほとんどのゆるキャラと同じく声を出すことはなかったが、13年9月からレオナルド・ディカプリオなどの吹き替えを担当する人気声優・浪川大輔さんを「声」担当として起用した。しかし浪川さんが10月21日のブログで「合成音声を山ほど収録し佐賀弁もやってみました」と話すように、事前に用意した音声を組み合わせている。西日本新聞の報道によると「鳥栖観光コンベンション協会が委託した企業」がパソコンで合成しているという。

   そんな「とっとちゃん」が13年10月23日未明のラジオ番組「久保ミツロウ・能町みね子のオールナイトニッポン」(ニッポン放送系)に出演した。パーソナリティーはテレビドラマや映画化もされた漫画「モテキ」の作者・久保ミツロウさんと、「週刊文春」などに連載を持つエッセイスト・能町みね子さんだ。

   この週は「スペシャルウィーク」と呼ばれる聴取率調査週間だった。各局が力を入れるなか、番組は「これが本当の『ゆるキャラ』だ!勝手に『ゆるキャラ』制作委員会!!」と題して、生放送中にゆるキャラを生み出す企画を行った。

   ゲストには『ゆるキャラ論』(ボイジャー)の著者・犬山秋彦さんと、とっとちゃん、兵庫・尼崎市の非公式キャラクター「ちっちゃいおっさん」、犬山さんが手がけた大崎駅西口商店会(東京・品川区)のマスコット「大崎一番太郎」が出演した。犬山さんは登場後すぐ、

「きょうはちゃんと鳥栖の観光協会からも許可を取って、もう『下ネタガンガン言ってください』って。OKだそうなので」

と発言し、鳥栖観光コンベンション協会から了承を得ているものと説明していた。

まさに「瀬戸際のとっとちゃん」

   番組中盤、リスナーから届いた「女性器のゆるキャラを描いてください」とのメールを紹介すると、久保さんが「『とっとちゃん』ならぬ『ちっつちゃん』ですね」と反応。すると突然、とっとちゃんが「とっとちゃんの方が気持ちいいですとっと」と言い放った。あわてた久保さんが、

「ゆるキャラはそういうところで、ゆるくあっちゃ駄目なんだよ! 譲っちゃいけない『ゆるさ』があるんだよ!」

と制するも、とっとちゃんは「とっとちゃんの方が気持ちいいですとっと」を繰り返した。

   その後も女性器をモチーフにしたキャラクターの絵を見て「かわいいなあ、とっと」、脈絡なく「ビラビラだとっと」「男性器すごい、とっと」などと発言。「アナル」の正しい発音を指摘したり、能町さんが「チツコさん」なるキャラクターを考えると、「われめとっと」とコメントを重ねる場面もあった。

   西日本新聞の報道を受け、ネットでは

「やっぱり市のサイトから削除されたのはラジオが原因だったか…せっかくブレイクしそうだったのにな」
「最初からそういうキャラならともかく、とっとちゃんの声は9年も経ってからの後付けだから。イメージ壊されたって人も多いと思う」
「エロ話をするトークショーでエロ的なセリフ喋ったら抹殺か。ひどい話だな」

などのコメントがみられる。

   同じく委託業者によるツイッター発言が問題になった北海道・長万部のゆるキャラ「まんべくん」を思い出す声や、黒柳徹子さんのベストセラーエッセイ「窓ぎわのトットちゃん」をもじって、「瀬戸際のとっとちゃん」だという反応もあった。

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