「みのもんた失脚は、『原子力ムラ』の陰謀」――菅直人元首相が、こんなトンデモない情報をブログで公開し、各界にいろいろな意味で「衝撃」を与えている。
「みのもんた氏は汚染水問題など原発問題で東電と安倍総理を厳しく批判していた。この発言に対して原子力ムラがみのもんた氏失脚の陰謀を仕掛けたという説が流れている」
スキャンダルをでっち上げる恐怖の「原子力ムラ」…?
みのさんによる「朝ズバッ!」(TBS系)降板会見が行われたのと同じ2013年10月26日、菅元首相はブログで「みのもんた氏に対する陰謀説」と題した一文を公開した。
その中で菅元首相は、電力会社を中心とした「原子力ムラ」が、膨大なコマーシャル料などを通じてマスコミを「支配」し続けてきたと指摘、事故後も自らに対し「(事故直後に)海水注入を止めさせたのは菅総理」とのデマを流すことで、首相辞任に追い込もうとしたと持論を展開する。そして「原子力ムラ」は今なお、
「原発稼働に慎重な知事や議員を引きずりおろすため、一部マスコミを使ってスキャンダルをでっち上げる陰謀」
を企み続けているという。「東電に批判的だった」みのさんも「でっち上げ」の犠牲になった――それが菅元首相の見立てらしい。
「原子力ムラ」が人気司会者を失脚させるような「陰謀」に手を染めているとすれば、ことは極めて重大だ。ましてや無名の一個人ならともかく、「3.11」当時の首相、そして現職国会議員からの告発であり、容易に無視できる問題ではない。