台風26号による大雨で甚大な被害が出た東京・伊豆大島の大島町では、今なお懸命な救出活動が行われている。
災害発生時に町長も副町長も不在だったことや、避難勧告が出されなかったなどで自治体の対応にも批判が出ていたが、一転町長を擁護する意見や、同情の声も上がり始めた。その原因は、TBS系「みのもんたの朝ズバッ!」の放送内容にあるようだ。
「原発事故発生時の東電のよう。絶対気が抜けていた」
13年10月18日放送の「朝ズバッ!」は、伊豆大島の災害について「自治体の対応はどうだったのか」という話題から始まった。
災害発生前日の10月15日から町長と副町長が出張で不在、土砂災害警戒情報が発表された15日18時過ぎから気象庁、東京都が再三町に対策を要請していたが避難勧告は出されず、町役場と町長の電話でのやり取りは15日16時頃と16日3時頃の2回のみだった、などと説明された。
コメンテーターの毎日新聞論説委員・与良正男氏は、「救出活動が続く中こんなことを言うのは酷だが」として、「何度も避難勧告を出すチャンスがあったのではないか。防災担当の職員も15日の夕方には帰宅していたという話もあり、大事な時に役場が手薄になっていた」と指摘。
経営コンサルタントの吉越浩一郎氏は「町長が今やらなくてはいけないのは、謝ることじゃなくて人命救助」としながらも、「なぜ町長も副町長もいなかったのか。原発事故発生時の東京電力のよう。絶対気が抜けていた」と糾弾した。