次男の不祥事よりも「セクハラ騒動」に嫌悪感
みのさん本人は、「自分が悪いことをしたわけではない」と自身の責任論を否定する。だが周囲は収まらない。「週刊現代」10月5日号では、成人した子どもの不始末を親がどこまで負うべきか、みのさんのケースを論じている。
作家の佐藤愛子氏は、親に非はないとの意見だ。「31歳になった子どもなんて、何をしているか親には分からないでしょう」とし、みのさんの主張を支持する。評論家の呉智英氏は、もし責任を負う必要がないと考えるなら「報道番組だろうと、バラエティ番組だろうと出演自粛などしなければいい」と語る。金美齢氏の場合、基本的には成人した子ども自身に責任があるとしながらも、子どもの「自立」が「本当に自分の足で立ったのか、それとも親のコネや七光りだったのか」によって親の責任の度合いも変わると考える。仮に有名人が縁故で子どもをテレビ局などに送り込んだとすれば「法律的な責任はなくても、道義的な責任はあるのではないでしょうか」との指摘だ。
ジャーナリストの大谷昭宏氏は、「親が責任をとる必要などない」との立場だが、報道機関やテレビでさまざまなコメントをしている人は別だという。自分の考えを発表して世間に何らかの影響を与える「公人」と考えられるからだ。
ツイッターをはじめインターネット上で比較的多くみられたのは、これまで番組内で不祥事を起こした人や企業を「たたく側」だったみのさんが、自分が逆の立場になったら開き直るのか、という批判だ。これは「週刊現代」で大谷氏が指摘していることと関連する。息子の不始末がその後の発言に影響しないとは言い切れず、「いくら、自分は公正中立だと言ったところで、自分の私生活と関わってくれば、なかなか公正な報道ってできない」というわけだ。
だが「引退」を迫る声で意外と多いのは、今回とは別件でみのさんに「責任」を問うものだ。次男逮捕の前に起きた「セクハラ騒動」。8月30日の「朝ズバッ!」の放送終了間際、女子アナウンサーの尻のあたりに手を伸ばして振り払われる映像が流れた。TBSは「セクハラがあったとは認識していない」とコメントしたが、ネット上では今も釈然としない人が多い。