著者に無断で漫画同人誌をインターネットに公開したとして、愛知県警は、著作権法違反の疑いで自営業の男を逮捕した。
この影響か、「18禁」同人漫画を無断公開していたサイトが、更新停止を発表するなど、ネットではこれらの違法サイトが次々に閉鎖されるのでは、との見方が強まっている。
二次創作者が強く出られなかった理由
毎日新聞オンライン版2013年9月3日の記事によると、容疑者の男は画像投稿サイトに31歳の女性が描いた漫画作品を無断で公開し、公衆送信権の侵害による著作権法違反の容疑で逮捕された。県警の公式発表では、容疑者は自身の運営する画像投稿サイトで、他の1人と共謀して同人誌2点を公開した、としている。容疑者は「身に覚えがない」と否認しているという。
原作者の許諾を得ず二次創作した漫画にも著作権が発生するが、「自分の作品自体も著作権的にはグレーゾーン」という負い目もあるため、作品が無断転載されても強く出られないケースが多かった。今回の逮捕が、二次創作の著作物を対象としたものであれば、影響は少なくないとみられる。
こうした動きを受けてか、別の大手18禁同人漫画の無断公開サイトも更新停止に踏み切った。更新停止を知って、これまで違法同人サイトを利用していたユーザーからは、「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおお」「はいはい嘘おt 嘘だろ…」「終わった・・・」と残念がるコメントが出ている。
国外の違法サイトでの無断公開は続いている
違法同人サイトの閉鎖は、アフィリエイト広告の掲載条件などをめぐる問題もあり、ここ数か月で続いているという。今回の著作権法違反による逮捕事件が、さらに閉鎖に追い討ちをかける可能性もあり、「これを期にどんどん同人の無料アップロードサイトが閉鎖されていきそう」という見方がネットであがっている。
その一方で、日本の法律が及ばない国外の違法サイトでの無断公開は続いている。違法公開サイトの閉鎖を知った一部ネットユーザーは、「海外のサイト使うから大丈夫」「最悪海外があるし無駄な努力やな」と発言している。