任天堂が新型携帯ゲーム機「ニンテンドー2DS」を2013年10月12日に欧米で発売すると13年8月28日に発表したが、この「2DS」の評価がネットで芳しくない。
現行の「3DS」より販売価格が2割ほど安く初代「DS」用や「3DS」用ソフトの両方が遊べるが、3D表現はできず、二つ折りにならないため持ち運びに不便など、新機種を出した狙いがわからない、というのだ。しかも、任天堂のゲーム機であるにもかかわらず、日本での発売予定はないという。いったいこの「2DS」の正体とは何なのか。
2DSは「ゲームボーイ」に逆戻り?
米国任天堂は13年8月28日に新型携帯ゲーム機「ニンテンドー2DS」を超人気ソフト「ポケットモンスターX・Y」の発売日にあわせ欧米に投入すると発表した。位置づけとしては「3DS」の廉価版で、3次元表現機能を省くなどして現行の「3DS」価格より2割ほど安い129.99ドルになる。「3DS」は欧米で11年3月から発売され当初は売り上げが伸び悩んだものの、13年6月に専用ソフト「とびだせ どうぶつの森」が発売されると売り上げが急進し、この3か月間はアメリカでは最も売れたゲーム機になった。
ただし、当初の販売がなぜ鈍ってしまったのかというマーケティングが欧米で行われ、「値段が高いからではないか」という結論が出たのだという。11年から13年にかけて超円高が続き、需要は大きいのにユーザーは手が出せないでいる、というものだった。そこで発案されたのが「2DS」の開発で、「3DS」からいくつかの機能を削り低価格化を実現して「すべての消費者、とくに若いユーザーたち」を取り込みたいと考えたのだそうだ。
しかしこの「2DS」、ネットの評判はいいとはいえない。新しいネーミングの新機種だけにどんな楽しいことが始まるのかと期待する人が多かったせいのようだ。動画投稿サイト「ユーチューブ」には英語版のCMがアップされ、13年8月29日午後5時までに160万以上の閲覧があり、高評価が1万350に対し、低評価が1万8210になっている。コメントは2万7000ほど付いていて、値段を下げるいいアイデアだからぜひ買いたい、というものもあるのだが、
「安いからといってスケールダウンしたものを買うのはどうなんだ?」
「3DSは耀く宝石のように素晴らしい発展を遂げたが、2DSはゲームボーイに逆戻り」
「3次元表現で製作されたゲームを、2次元で遊べというのは、バカにしてんのか!」
などといった英語で書かれた批判が目立って多い。