児童ポルノ法改正について、自民党の片山さつき衆院議員が、初音ミクをたとえに擁護したと受け取られ、物議を醸している。「意味が分からない」というもので、片山氏はツイッターなどで説明に追われている。
東京青年会議所主催で2013年6月30日に参院選の各党代表者討論会が行われたときのことだ。漫画やアニメについても調査研究対象にした児童ポルノ法改正案について、ネット上で過度の規制があるのではと不安の声が出ていることが話題になった。
ニコニコ生放送でも中継されて話題に
コーディネーターのメディアジャーナリスト津田大介さんが、出席者の片山さつき議員にそのことを尋ねたときに、片山氏は初音ミクをたとえに出してこう説いた。
「初音ミクがある日突然引退したり、亡くなったら、あしたのジョーの力石のお葬式並みになると思うんですけども。まあ、そういうアイコンが作られてる中でね、その中にどんどん若い人が入ってしまった中で、その児童ポルノ的な、扇情的なものをしょっちゅう見せられて、それが犯罪に走らないと言い切れるのかどうかと」
討論会は、ニコニコ生放送でも中継されており、その様子はブログなどでも紹介されて、波紋を呼んだ。
「何言ってるのかさっぱりわからん(笑)」「ジョーは葬式してもいいけど、初音ミクはダメってこと?キャラが女だと性犯罪?」「こんなのが規制しようとしてるのかよ」…
疑問の声は片山氏のツイッターにも、次々に寄せられた。
これに対し、片山氏は7月3日、「実在しないキャラクターの児童ポルノを規制すべきか、の論点で、初音ミク並のリアルな動きの女児を主人公にロリコンボルノが描かれたら、それには誘発効果あるかもしれない、という仮想的な例ですよ」とツイートで説明した。さらに、「ドカベンの妹の入浴場面などには犯罪誘発の恐れはありえないでしょう」とも付け加えた。