「米国が同盟国も盗聴」に欧州は激怒 日本だけ、なぜこんなに弱腰なのか

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「まずは外交ルートを通じて……」と繰り返すばかり

   菅義偉官房長官は2013年7月1日、記者会見でこの問題に触れたが、その調子はいささか他人事めいた感が否めない。

「そうした報道については承知しておりますが、報道された内容の真偽については定かではない。ただ、我が国としてもですね、当然本件については関心を有しているところであって、しかるべき確認を求めることにしていきたいと思っています」

   とはいえ確認を求めたところで、米国が「はい、やりました」と答えるだろうか。EUでさえ2001年、NSAの通信傍受疑惑を追及するため代表団を訪米させたが、「門前払い」を食らったことがある。しかし菅官房長官は「まずは外交ルートを通じて……」と繰り返すばかりで、日本政府による独自追及などにも消極的だった。

   政界の反応も鈍い。これが他国による盗聴なら蜂の巣を突いたような騒ぎになりそうなものだが、

「これは、とんでもないニュースが飛び込んできたものだ。日本の危機管理についても考えさせられますが」(自民・三原じゅん子参院議員)
「各国政府は米国に説明を求めるだろうしTPP等の交渉にも影響がでかねない。事実ならば国益に直結する問題」(自民・佐藤正久参院議員)

といったつぶやきのほか、言及はほとんどない。安倍晋三首相も、フェイスブックを1日午後に更新したが、話題は福島視察についてのみだった。

   ネットの反応もあまりなく、米国の背信を目の当たりにして、妙に重苦しい空気が漂う。元外務官僚の孫崎享氏はツイッターでこう皮肉っている。

「EUは抗議した。独は抗議した。アメポチ日本はどうする。当然しない。属国、奴隷国が宗主国に抗議するなどあり得ない」
「自民党の議員、どなたか"パートナーは互いをスパイしない"と言ってみて」
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