女優の遠野なぎこさん(33)のブログが、ぶっ飛び過ぎている、と話題になっている。
自殺願望や精神障害に関する質問を受け付け、遠野さんが自身の経験を踏まえ真剣に丁寧に回答するというスタイルだが、「傷の舐め合いをしましょう」と始めるその言葉通り、本来なら明らかにできないような、ぐちゃぐちゃな体験が語られ、互いに慰め合っている形だ。
「ここ何年も数ヶ月に一度しか生理が来ていません」
遠野さんがブログを開設した2013年6月3日、そこに悩み相談を受け付けるメールアドレスを公開した。自分は現在も母親との確執と摂食障害を患っていて、自分を粗末に扱いたくなる日もある。そんな自分だけれど悩みを聞かせてほしいと訴えた。悩みのある人を一ミリでも前進させたい、というのだ。
「不幸自慢?悲劇のヒロイン?傷の舐め合い?もぉ、全部上等です(笑)!!思う存分みんなで傷の舐め合いをしちゃいましょうよ」
毎日1人の悩みを紹介しそれに答えるというスタイル、最初の悩みは摂食障害に苦しむ女性からのもので6月5日付けに掲載された。生理が止まっていないか、という相談者からの問いに、遠野さんは、
「ここ何年も数ヶ月に一度しか生理が来ていません。酷い時は一年に一回とか」
と回答した。遠野さんの摂食障害は19年続いていて、直すために様々な試みをしたがだめだった。過激なダイエット?甘え病?などと言われては辛い思いをするが、そんな言葉はシカトすればいい、という。
「人を信じられないならせめて自分を信じてあげましょう。大丈夫、大丈夫。あなたも私も必ず幸せになれるから、大丈夫」
精神科医に行くことに抵抗を感じてしまうという相談には、自分は今でも月に一回通っているし、堂々としていると説明。リストカットに悩んでいる人からの相談には、自分も15歳から22歳までリストカットを止めることができなかった。リストカットの傷跡を消そうと病院に行ったら、「自分で自分を傷つけた人間の手術はしたくないので、今すぐ帰ってください」と医師から拒否され、情けなくて悔しくて一人で泣きながら家に帰ったとも打ち明けた。
「首を吊るつもりでロープを買って遺書を書いた」
さらに、自殺に関して遠野さんは、2年位前は自分の命を絶つことで毎日頭がいっぱいだったと明かす。首を吊るつもりでロープを買い、遺書を書いて、死ぬ為の準備を進めていた。ただ、いざとなると恐ろしくなって、毎晩毎晩「いのちの電話」に電話をしてたくさん泣いた。ブログを読んで自殺を思いとどまった、という相談に対しては、
「ごめん、泣いちゃった。涙が止まらないよ。ありがとう、ありがとう、私の方こそあなたに『ありがとう』を、いつまでも言い続けたい。よく思いとどまってくれたね…本当にありがとう。生きていてくれて本当にありがとう。あなたをいっぱい抱きしめて、いっぱい頭を撫でてあげたい!!」
と書いている。
ブログは大人気で、多い日には1日だけで62万アクセスあり、相談の数は6月15日までに2000を越えた。遠野さんは子役を経て1999年にはNHK朝の連続テレビ小説「すずらん」のヒロイン・常盤萌に抜擢され一躍有名に。09年5月に入籍したものの72日でスピード離婚。
2012年初めにはテレビのバラエティー番組で、「男の人が大好き」「7股交際したことがある」などと仰天トークを連発。こうした発言で再ブレイクし、引っ張りだこになった。
ブログを始めるときも、私生活では様々な心の病や問題を抱えていたようで、そうした体験から出る言葉の一つ一つが読者の心をつかんでいるようだ。