2013年4月25日から28日まで日本武道館(東京・千代田区)で行われたコンサート「AKB48グループ臨時総会~白黒つけようじゃないか!」の最終日で、「大型人事」のサプライズ発表があった。
注目はHKT48・指原莉乃さん(20)の「HKT48劇場支配人兼任」だ。2年前、「週刊文春」にスキャンダルを報じられたが、以後も人気は衰えない。人事異動を機に、ほかのメンバーとは少し違った「出世街道」を歩み始めたのだろうか。
「まじであんまりよくわかんないんですが、頑張るぞー」
この春の人事異動では、複数のグループを兼任していた北原里英さん、石田安奈さん、横山由依さん、小谷里歩さんが兼任を解除され、北原さん、横山さんはAKB、石田さんはSKE、小谷さんはNMB専任となった。
代わってAKBの大場美奈さんがSKE、市川美織さんがNMB、SKEの古畑奈和さん、NMBの矢倉楓子さん、HKTの兒玉遥さん、SNH(上海)の宮澤佐江さん、鈴木まりやさん、JKT(ジャカルタ)の高城亜樹さんがAKBと兼任することになった。
最後に発表されたのが、指原さんの「HKT48劇場支配人兼任」だ。「劇場支配人」とは劇場公演に出演できなくなったメンバーの代役探しや、劇場の設備保守、メンバーの指導・教育、グループに関する各種情報のファンへの発信のほか、メンバーにスキャンダルがあった時の対処にもかかわると言われ、かなり重要なポジションだ。指原さんはHKTのメンバーとしての仕事もこなしつつ、現支配人の尾崎充さんと「ダブル支配人」として活動することになる。
指原さんは人事発表当日の13年4月28日、Google+で「なんかよくわからないけど、支配人とメンバーを兼任することになりました!そこに関してはまじであんまりよくわかんないんですが、みんなが泣いてて、かわいくて、うれしかったー まだまだHKTで頑張るぞー!」と投稿した。戸惑いつつも、決意を新たにしている様子だ。
「真顔で放送作家にならないかと勧めている」
指原さんは12年6月、「週刊文春」でAKB研究生時代に交際していたという男性による暴露話や写真、メールの内容などが掲載され、「厳重注意処分」として秋元康プロデューサーからHKTへの移籍を命じられた。
ペナルティーのように思われた移籍だったが、指原さんは同年7月、HKTの劇場公演で華々しくデビュー。各メディアにも取り上げられ、大きな話題となった。その後も「笑っていいとも!」をはじめ数々のバラエティー番組に出演、主演ドラマ「ミューズの鏡」の映画化、ソロシングル発売など、むしろスキャンダル報道以前よりも活動の幅を広げているようにみえる。
こうした中での「劇場支配人就任」という「出世」だが、ファンの間では「謎」「笑える」「なんだそれ」などの声が上がった。やはり戸惑いが大きいようだ。
しかし秋元氏は以前、「指原さんを裏方に」と構想していると取れる発言をしている。
10年12月、映画「インセプション」のブルーレイ&DVDリリース記念イベントで、指原さんが「センターになりたい」と言ったところ、秋元氏は「ブログもすごく面白いし、彼女に真顔で放送作家にならないかと勧めている」「多分、何年かしたらAKB48の裏方をしている」と話していたのだ。
秋元氏の言う通り、指原さんが裏方で能力を発揮するのだろうか。もしかしたら数年後、「AKB48プロデューサー:指原莉乃」となる日が来るかもしれない。