アイスクリームを販売する「ハーゲンダッツ」の店舗が、2013年4月25日をもって日本国内からなくなることがわかった。今後は、スーパーやコンビニエンスストアでの製品販売に軸足を移すという。
ただ、コーンやパフェなど店舗独自のメニューが食べられなくなるため、ネット上からは「悲しい」「なんでやー」などと惜しむ声が上がっている。
もともとブランド周知が目的だった
ハーゲンダッツは、1984年に首都圏のデパートと高級スーパーマーケットで販売を開始。同年に国内1号店となる「ハーゲンダッツショップ 青山店」をオープンした。翌85年から横浜や東京・原宿、大阪や神戸、京都にも直営店を展開し、行列ができるなど盛況だった。
ハーゲンダッツジャパンによると、店舗数は94年にピークを迎え、全国95店舗を誇った。しかし、99年以降、店舗数は減少傾向となり、2013年4月18日現在、残っているのは千葉県浦安市の新浦安店一店舗のみ。この店舗が25日をもって閉店するため、国内の店舗が「消滅」するというわけだ。ツイッターなどのネット上では地元店舗の撤退は知っていたがまさかすべてなくなってしまうとは…と驚く声が多く出ている。
また、「ハーゲンダッツ日本から撤退しちゃうのショック(;_;) 」などと、事業撤退するかのような誤解も散見される。しかし、これは間違いだ。
店舗がなくなる背景を、ハーゲンダッツジャパンの広報担当者は以下のように説明する。
「事業開始当初は、ブランドの認知を目的に、店舗を多く展開していました。現在ではみなさまに周知されておりますし、スーパーやCVSの売り上げが大きくなってきておりますので、こちらに軸足を移そうということです」
ここ数年は、店舗の売り上げが占める割合は、全体の数%に過ぎず、カップアイスなどは好調のため、今後の事業に影響はないという。