オランダ国王の即位式まで20日を切っているにもかかわらず、皇太子ご夫妻の出席が定まらないため、宮内庁が困惑している。皇太子さまの訪蘭は内定しているが、病気療養中の雅子さまの同行がはっきりせず、返事ができないでいるからだ。
宮内庁の風岡典之長官は2013年4月11日の定例記者会見で、「一刻も早く決めていただきたいと強くお願いしている」と明かしたが、こうした「苦言」はきわめて異例だ。
近づく「非礼」にあたるタイムリミット
4月30日、オランダでウィレム・アレクサンダー皇太子の国王即位式が行われる。その式典に、皇太子ご夫妻は出席するのかしないのか――。
宮内庁の風岡長官によると、オランダからは3月初旬に即位式への招待があった。そのことは4月5日に、皇太子ご一家をお世話する小町恭士東宮大夫も、オランダ王宮府から正式に「招待状」が届いたと明かしていた。
しかし、これまで風岡長官や小町東宮大夫らがご夫妻の意向を確認してきたが、まだ回答を得られないという。
11日の会見で、風岡長官は「期日も近づいており、オランダ側の準備に影響を与えないようにする必要がある」とも述べた。
オランダにしても、国王の即位式には世界中の王室を招いている。宿泊地の手配から晩餐会の席次など、調整しなければならないことは山積している。
日本だけが「特別扱い」であるはずもなく、あまりに直前の返事ではオランダ王室に礼を失することになる。
療養中の雅子さまの健康状態を診てのこととはいえ、宮内庁がヤキモキしているようすは容易に想像できる。
週刊新潮(4月18日号)によると、宮内庁幹部の証言として、「両陛下もまた、お相手を待たせている事態に、ことさら案じられています」と、皇居では天皇・皇后両陛下から職員までもが気を揉んでいる、と報じている。
皇太子ご夫妻の外遊には閣議の了承も必要になるので、ともかく一刻も早く「イエスか、ノーか」を表明しなければならない。同誌は「『非礼』にあたるタイムリミットに差し掛かっている」と書いている。